アンテナ工事の費用相場2026|地デジ・BS/CS・種類別の料金と業者の選び方
新築・引っ越し・故障・地デジ化——テレビアンテナの工事が必要になる場面は意外と多いもの。ですが「工事費がいくらか」は分かりにくく、業者による価格差も大きい分野です。結論から言うと、地デジアンテナの取り付けは15,000〜40,000円、BS/CSを含めると3〜6万円が目安。この記事では、アンテナの種類別の費用と、失敗しない業者選びを整理します。まずは相場を知り、複数社で比較するのが安く済ませるコツです。
費用は依頼先で大きく変わります。相場の確認は、無料でできる複数社見積もりの比較が近道です。
無料でまとめて見積もり ▶アンテナ工事の費用相場(種類別)
アンテナは種類によって本体価格も工事費も変わります。下は取り付け工事(本体・部材・設置込み)の目安です。屋根の形状や配線の状況で追加費用がかかることもあります。
| 種類 | 取り付け費用の目安 | 特徴 |
|---|---|---|
| 八木式(魚の骨型) | 15,000〜35,000円 | 受信感度が高い・目立つ |
| デザインアンテナ(平面) | 25,000〜45,000円 | 外観すっきり・電波環境に注意 |
| 室内アンテナ | 3,000〜10,000円 | 安いが強電界地域向け |
| BS/CSアンテナ | 15,000〜35,000円 | 衛星放送用・向き調整が重要 |
どの種類が向くかは、お住まいの電波の強さ(電界地域)と屋根の形で変わります。種類ごとの詳しい違いはアンテナの種類と選び方で解説しています。
追加費用になりやすい項目
基本工事費のほかに、次が加わることがあります。ブースター(増幅器)(電波が弱い・分配数が多い場合/1〜2.5万円)、分配器・配線の追加、高所作業(3階建て・急勾配屋根)、既存アンテナの撤去・処分。見積もりでは、これらが「一式」に含まれるか別途かを必ず確認しましょう。
アンテナの故障・不具合は火災保険が使える場合も
台風や強風でアンテナが倒れた・折れたといった自然災害による破損は、火災保険(風災補償)の対象になることがあります。経年劣化は対象外ですが、災害が原因なら申請できる可能性があるので、被害状況を写真に残して保険会社に相談を。考え方は雨漏り修理は火災保険で直せる?も参考になります。
地デジアンテナの種類と費用・選び方の比較表
地デジ用アンテナは主に八木式・デザインアンテナ・ユニコーンアンテナの3種類です。「安さ」「見た目」「受信性能」のどれを優先するかで選ぶと失敗しません。工事費込みの目安は次の通りです。
| 種類 | 特徴 | 費用相場(工事費込み) | 向いている人 |
|---|---|---|---|
| 八木式アンテナ | 魚の骨型。受信感度が高く電波が弱い地域に強いが、屋根上で目立つ | 約15,000〜40,000円 | とにかく安く、電波が弱い地域 |
| デザインアンテナ | 薄型・箱型で外壁に設置。景観を損ねにくいが受信感度はやや低め(ブースター追加のことも) | 約20,000〜35,000円 | 見た目重視・電波が強い地域 |
| ユニコーンアンテナ | ポール型。屋根に立てて高さを稼げるうえ、受風面積が小さく太陽光パネルへの影も小さい。ただしアンテナ単体の利得はマスプロU2CNで5.5〜6.2dBと3種類の中で最も低く、メーカーは強・中電界地域用としている | 約35,000〜70,000円 | 景観も受信性能も両立したい |
※BS/CSを見る場合は上記にパラボラアンテナ(約15,000〜35,000円)が加わります。電波が弱い地域ではブースター(増幅器)や分配工事で費用が上がることがあります。
アンテナの選び方(3つの判断軸)
- 費用を最優先するなら八木式。もっとも安く、受信感度も高いので電波の弱い地域でも安定します。
- 外観・景観を重視するならデザインアンテナ。外壁に沿って設置でき、家の見た目を損ねません。ただし電波が弱い地域では性能不足になることも。
- 屋根の見た目・風・太陽光の影を優先するならユニコーン。ポール型で屋根に立てられるため高さを稼げ、受風面積も小さく、太陽光パネルにかかる影を抑えられます。ただしアンテナ単体の利得はマスプロU2CNで5.5〜6.2dBと3種類の中で最も低く、メーカーは強・中電界地域用としています。費用も3種類でいちばん高いので、電波が足りない家の解決策ではなく、電波が十分ある家での選択肢です。
まずは自宅の受信環境(電波の強さ)を業者に確認してもらい、そのうえで予算と見た目の希望を伝えると、最適な種類が絞り込めます。同じ種類でも業者によって数万円差が出るため、2〜3社の相見積もりが基本です。
本ページの費用は、アンテナ工事業者各社の情報をもとにした一般的な目安です。アンテナの種類・受信環境・設置場所(屋根/壁/屋根裏)・ブースターや分配の有無・地域により変動します。正確な金額は必ず複数社の現地見積もりでご確認ください。
悪質業者を避ける相見積もり
アンテナ工事は、大手家電量販店の下請けや訪問業者など依頼先が多く、同じ工事でも価格が数万円変わることがあります。「基本工事費〇〇円〜」の広告は追加費用で膨らむことも。2〜3社で総額の見積もりを取り、本体・部材・追加費用の内訳を比較しましょう。即決を迫る業者や、内訳を出さない業者は避けるのが無難です。
実際に公開されている工事料金表
アンテナ工事は「◯◯円〜」の広告が多く、総額が読みにくい分野です。料金表を公開している業者の金額を、そのまま並べます。1社の例なので全国の相場そのものではありませんが、実際に請求される側の下限としては目安になります。
| 工事内容 | 料金(税込) |
|---|---|
| UHFアンテナ(八木式)新規工事 | 24,200円〜 |
| デザインアンテナ 新規工事 | 27,500円〜 |
| 屋根裏アンテナ設置 | 22,000円〜 |
| ユニコーンアンテナ 新規工事 | 特別価格(要見積) |
| BS/CS取り付けセット | +19,800円 |
| 4K8K対応アンテナセット | +19,800円 |
| 地デジブースター設置 | 22,000円〜 |
| 混合ブースター設置 | 27,500円〜 |
| 既存アンテナ修理 | 11,000円〜 |
| 既設アンテナ撤去 | 5,500円〜 |
| 地方局アンテナ追加工事 | 16,500円〜 |
本文では八木式を15,000〜35,000円としていますが、料金表を公開している業者の下限は24,200円でした。「15,000円から」という数字を見かけたら、本体・部材・高所作業・撤去がどこまで含まれているかを必ず確認してください。含まれていないぶんが後から足されると、結局この表の水準になります。
料金表を公開している3社を並べる
1社だけでは相場になりません。料金表を公開している3社の金額を、2026-08-24時点でそのまま並べます。
| 工事内容 | あさひアンテナ | みずほアンテナ | クラウンクラウン |
|---|---|---|---|
| 八木式アンテナ | 15,000円 | 24,200円〜 | —(設置場所別の総額制) |
| デザインアンテナ | 20,000円 | 27,500円〜 | 40,700〜48,400円 |
| 屋根裏設置 | 20,000円 | 22,000円〜 | 59,400円 |
| BS/CS追加 | 15,000円 | +19,800円 | +33,000円(4K8K) |
| UHFブースター | 20,000円 | 22,000円〜 | 基本料金に込み |
| 混合ブースター | 25,000円 | 27,500円〜 | 基本料金に込み |
| 既設アンテナ撤去 | 5,000円 | 5,500円〜 | — |
デザインアンテナ工事だけを見ると20,000円から48,400円まで、2.4倍の開きがあります。ここで「安い会社を選べばいい」と結論を出すと間違えます。開きの正体は次の項です。
「標準工事に何が入っているか」が社ごとに違う
クラウンクラウンの壁面・破風設置59,400円には、高性能地デジブースターの設置と調整、屋外配線3mまでが最初から含まれています。一方、あさひアンテナとみずほアンテナはアンテナ本体の設置とブースターが別料金です。つまり単価だけを横に並べても比較になりません。同じ条件に揃えると、こうなります。
| 条件 | あさひアンテナ | みずほアンテナ | クラウンクラウン |
|---|---|---|---|
| デザインアンテナ+ブースター | 20,000+20,000=40,000円 | 27,500+22,000=49,500円〜 | 59,400円(込み) |
| 地デジ+BS/CS+混合ブースター | 20,000+15,000+25,000=60,000円 | 27,500+19,800+27,500=74,800円〜 | 73,700〜89,100円(フルセット) |
単価では2.4倍あった差が、総額では1.5倍前後まで縮みます。残った差は施工内容や保証、対応エリアの違いです。見積もりを比べるときは、必ず同じ構成の総額で揃えてください。「基本工事15,000円から」と「一式59,400円」を並べて前者が安いと判断するのが、この分野で一番多い失敗です。
また、あさひアンテナとみずほアンテナの金額には「〜」が付く項目があります。これは下限であって確定額ではありません。屋根の形、高さ、配線距離、既設設備の状態で上がります。3社とも工事前の電波調査・見積もりは無料としているので、総額の確定は現地調査の後になります。
金額を動かすのはアンテナの種類ではない
ここまでの数字を並べると、結論がはっきりします。八木式とデザインアンテナの差は、あさひで5,000円、みずほで3,300円です。対してブースターが要るかどうかは20,000〜27,500円動きます。BS/CSを足せば15,000〜33,000円です。
つまり総額を決めているのは「どの見た目を選ぶか」ではなく、電波が足りているか、衛星放送を見るか、既設をどうするかの3点です。見た目の希望から入ると予算が読めません。先に現地の電波調査を受け、必要な構成を確定させてから、その構成の中で見た目を選ぶ順番にしてください。
家電量販店に頼む場合の見積もりの取り方
テレビの購入と同時に量販店へ頼むルートもありますが、こちらは事前に総額が読みにくくなります。大手3社の公式サイトを確認したところ、アンテナ工事の料金を公式に掲載している社はありませんでした(2026年8月時点)。売る人と工事する人が別会社になるため、店頭では概算しか出ないこともあります。量販店ルートで頼むときに何を聞けばいいかは、テレビアンテナ工事は家電量販店でいくら?にまとめています。
出典:あさひアンテナ 料金表、みずほアンテナ 料金表、クラウンクラウン アンテナ工事料金表(いずれも2026-08-24確認。料金は改定されることがあります。対応エリアは各社で異なります)
本体はいくらで、施工はいくらか
内訳を分けて考えると、見積もりが読めるようになります。たとえばDXアンテナの平面アンテナ UAH201 はメーカー直販で16,796円(税込)。デザインアンテナの新規工事が27,500円〜なので、差の1万円前後が、支柱・配線・高所作業・調整の代金という見方ができます。
見積もりで「一式」とだけ書かれていたら、本体の型番と、それ以外に何が含まれるかを聞いてください。型番が言えない業者は避けたほうが無難です。
ブースターが要るかどうかは、分配数で変わる
ブースターは地デジ用で22,000円〜、BS/CSと混ぜる混合ブースターで27,500円〜と、工事費の中では大きい項目です。必要になるのは電波が弱い地域とテレビの台数(分配数)が多い場合の2つ。アンテナで受けた電波は分配するたびに弱まるので、強い地域でも4分配・6分配なら要ることがあります。
見積もり前にテレビを何台つなぐかを数えておくと、「あとから必要でした」と追加されるのを防げます。
出典:みずほアンテナ 公式 料金表、DXアンテナ公式通販 UAH201(2026年8月時点。料金は改定されるため、必ず見積もりでご確認ください)
ブースターが要るかどうかを、引き算で判断する
「電波が弱い地域や、テレビの台数が多いとブースターが要る」とはよく書かれていますが、どれだけ弱まるのかが分からないと自分では判断できません。分配器のメーカーは、分けたときにどれだけ減るかを公表しています。
| 周波数帯 | 何の電波か | 2分配器の損失 | 4分配器の損失 |
|---|---|---|---|
| 222〜770MHz | 地デジ(UHF) | 4.2dB | — |
| 770〜1489MHz | BS・110°CS(右旋) | 5.0dB | 9.4dB |
| 1489〜2150MHz | 同上(上側) | 6.0dB | 11dB |
| 2150〜2681MHz | 新4K8K(左旋) | 6.5dB | 12dB |
| 2681〜3224MHz | 同上(上側) | 7.3dB | 13.3dB |
マスプロ電工の全端子電流通過型 2分配器 2SPFDW と4分配器 4SPFDW の公表値です。周波数が高いほど余計に減るのと、2分配から4分配にすると損失がほぼ倍になるのが分かります。
地デジ(222〜770MHz)で2分配した場合、手元に残るのはこうなります。
・八木式 マスプロU206(8.5〜13.7dB)− 4.2dB = 4.3〜9.5dB
・デザイン DXアンテナUAH201(7.8〜9.8dB)− 4.2dB = 3.6〜5.6dB
・ユニコーン マスプロU2CN(5.5〜6.2dB)− 4.2dB = 1.3〜2.0dB
ユニコーンは2分配しただけで利得がほぼ食われます。4分配すればマイナスです。「ユニコーンは強・中電界地域用」とメーカーが書いている意味が、ここで効いてきます。
※実際にはこれに加えてケーブルの損失や壁のテレビ端子の損失も乗ります。上の引き算は要否を考えるための目安で、正確な数値は現地の測定でしか出ません。
見積もりを取る前にテレビを何台つなぐかを数えておいてください。2台と4台では必要な設備が変わり、ブースター(地デジ用22,000円〜、混合27,500円〜)が要るかどうかが決まります。あとから「やっぱり必要でした」と追加されるのを防げます。
出典:マスプロ電工 2分配器 2SPFDW、同 4分配器 4SPFDW、同 U206、同 U2CN(BB)、DXアンテナ UAH201(2026年8月時点。4分配器の地デジ帯の値は公表表から読み取れなかったため空欄にしています)
よくある質問
Q. アンテナ工事はどのくらいの時間で終わる?
一般的な地デジアンテナの取り付けなら半日程度です。屋根の状況や配線の追加があると延びることもあります。
Q. デザインアンテナと八木式、どちらがいい?
外観重視ならデザイン、受信感度重視なら八木式です。電波の弱い地域ではデザインアンテナだと受信できないこともあるため、現地調査で判断してもらいましょう。
Q. アンテナなしでテレビは見られますか?
光回線やケーブルテレビでも視聴できますが、月額料金がかかります。初期費用だけで済むアンテナと、ランニングコストを比較して選びましょう。
まとめ
アンテナ工事の費用は種類で変わり、地デジで1.5〜4万円、BS/CS込みで3〜6万円が目安です。ブースターや撤去などの追加費用に注意し、複数社で総額と内訳を比較しましょう。災害による破損は火災保険が使える場合も。テレビが映らない場合はテレビが映らない原因と対処を先に確認を。まずは無料の現地見積もりで、あなたの家に合うアンテナと適正価格を確かめましょう。
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