シロアリ予防・消毒の費用と時期2026|5年ごとの再施工と再発を防ぐコツ
シロアリは「被害が出てから駆除」よりも「出る前に予防」するほうが、はるかに安く家を守れます。防蟻(ぼうぎ)処理の薬剤はおおむね5年で効果が切れるため、定期的な再施工が必要。予防・消毒の費用は坪あたり5,000〜9,000円、30坪の戸建てで15〜27万円が目安です。この記事では、予防のタイミングと工法、再発を防ぐコツを整理します。
費用は依頼先で大きく変わります。相場の確認は、無料でできる複数社見積もりの比較が近道です。
無料でまとめて見積もり ▶予防・消毒の費用相場
予防施工の費用は、面積(坪数)と工法で決まります。下は一般的な戸建ての目安です。すでに被害がある場合の駆除費用とは別に、予防としての相場感を押さえておきましょう。
| 坪数 | 予防・消毒の費用目安 |
|---|---|
| 20坪 | 10〜18万円 |
| 30坪 | 15〜27万円 |
| 40坪 | 20〜36万円 |
すでに被害がある場合の駆除費用はシロアリ駆除の費用相場で確認できます。予防が必要かどうか迷う場合はシロアリ駆除は必要ない?も参考にしてください。
なぜ5年ごとなのか
防蟻に使う薬剤は、人やペットへの安全性を考慮して5年ほどで自然に分解・効果が薄れる設計になっています。新築時に施工していても、5年を過ぎると防御が切れてシロアリが侵入しやすくなります。前回の施工から5年が近づいたら、再施工と点検を検討するのが基本サイクルです。
バリア工法とベイト工法の違い
予防・駆除の工法は大きく2種類あります。バリア工法は床下の土壌や木部に薬剤を処理して侵入を防ぐ方法で、費用が比較的抑えられ即効性があります。ベイト工法は毒餌を設置して巣ごと弱らせる方法で、薬剤散布を避けたい家庭やペットのいる家に向きます。どちらが適するかは家の構造や状況によるため、業者に提案してもらいましょう。
DIYの限界
市販の防蟻剤もありますが、床下全体をムラなく処理するのは素人には難しく、処理漏れがあるとそこから侵入されます。狭い床下での作業は体力的にも危険を伴います。予防は「面」で守る必要があるため、確実性を求めるなら専門業者への依頼が基本です。自分でできる範囲の限界はシロアリ駆除剤は自分で使える?にまとめています。
再発を防ぐ日常のコツ
薬剤による予防に加え、シロアリが好む環境をつくらないことも大切です。床下の換気・湿気対策、家の周りに木材や段ボールを放置しない、雨漏りや水漏れを早く直す、基礎の近くに植木鉢や廃材を置かない。湿気と餌(木材)を減らすほど、シロアリのリスクは下がります。雨漏りがあるなら雨漏り修理もあわせて検討を。
予防工事で実際にやっていること(日本しろあり対策協会の3工法)
見積もりには「防蟻処理一式」としか書かれないことが多いのですが、公益社団法人日本しろあり対策協会は防除施工の内容を公開しています。何をされるのかを知っておくと、見積もりの妥当性が判断できます。
土壌処理
地中を通って建物に入るシロアリへの対策です。建物の基礎の内側や束石の周囲、シロアリが通過するおそれのある土壌を薬剤で処理します。通常は土壌表面に薬剤を散布して防蟻層をつくりますが、土壌被膜形成工法やシート工法も採られます。
木部処理
木材への処理で、表面への噴霧、刷毛での塗布、穿孔注入という方法があります。新築で処理の対象になるのは基礎天端から1mまでの部材、浴室回りの部材、洗面所や台所などの水回り部分と示されています。
浴室まわりが名指しで入っているのは理由があります。水がかかり続ける場所は木材が湿ったままになりやすく、シロアリにとって条件が良いからです。浴室のシロアリを心配して調べている人は、この範囲が見積もりに入っているかを確認してください。
ベイト工法
IPM(総合的害虫管理)の考え方にもとづく方法で、協会は従来工法の約千分の一という少量の薬剤を使い、その薬剤が環境へ流失しない閉鎖系のシステムと説明しています。薬剤の量を抑えたい場合や、床下に入れない構造の建物で選ばれます。
同じ「シロアリ予防」でも、この3つは工事の中身も金額の根拠も違います。見積もりを比べるときは、どの工法が何か所に入っているのかを揃えてからでないと、安い高いの判断ができません。
なぜ5年おきと言われるのか
シロアリ予防は5年ごと、とよく言われます。この5年には根拠があります。
協会は薬剤の有効期限は5年と明示しています。そして防除施工標準仕様書および安全管理基準にもとづき、五年を目途に再処理をすると定められています。保証期間が5年になっているのは、業者が決めた区切りではなく、薬剤の持続期間に合わせたものです。
ただし協会は同時にこうも書いています。5年を過ぎたからといってすぐに被害が出るわけではありません。そのうえでシロアリを確実に防ぐには再施工をお勧めしますとしています。
この2つを合わせて読むと、5年で必ず何かが起きるわけではないが、切れた状態を放置するほど確率は上がっていくということです。「5年経ったら即やらないと家が食われる」と迫ってくる営業は、協会の説明より強い話をしていることになります。
逆に、前回の施工から5年以上が過ぎているのに何も点検していない場合は、予防の薬剤はもう効いていない前提で考えるのが実態に合っています。
業者を選ぶときに見るところ
金額の前に、次の2点を確認してください。
1つめ。防除施工標準仕様書と安全管理基準にもとづいて施工するかどうか。協会はこの仕様書を公開しており、施工の範囲や薬剤の扱いはここで定められています。見積もりや契約書にこの記載があるかは、聞けば答えられるはずの内容です。
2つめ。しろあり防除施工士がいるかどうか。協会が資格者を検索できる仕組みを持っています。資格の有無がそのまま工事の質を保証するわけではありませんが、有資格者を置いていない業者を選ぶ理由は特にありません。
そのうえで、見積もりにどの工法を、床下のどの範囲に、何平方メートル分入れているかを書いてもらってください。ここが書かれていない「一式」の見積もりは、他社と比較できません。
この記事の根拠
- 土壌処理・木部処理・ベイト工法の内容、新築の木部処理範囲、五年を目途とする再処理:公益社団法人 日本しろあり対策協会「シロアリ防除について」(2026年8月24日確認)
- 薬剤の有効期限が5年であること、5年経過後の再施工の考え方:同協会 シロアリQ&A「5年間の保証がついていますが、5年経ったら必ず再施工しなければならないのでしょうか」(2026年8月24日確認)
- 防除施工標準仕様書:同協会 防除施工標準仕様書(2026年8月24日確認)
費用・薬剤・保証の条件は業者と工法で変わります。契約前に必ず見積書と保証書で範囲をご確認ください。
よくある質問
Q. 被害がなくても予防は必要ですか?
木造住宅では予防が有効です。特に前回施工から5年以上経っている場合は、防御が切れているため再施工を検討しましょう。
Q. 薬剤はペットや子どもに安全ですか?
近年の薬剤は安全性に配慮されていますが、気になる場合はベイト工法など薬剤散布を抑える方法を選べます。業者に相談しましょう。
Q. 予防施工に保証はありますか?
多くの業者が5年程度の保証を付けています。保証期間内に被害が出た場合の再施工条件を、契約前に確認しておくと安心です。
まとめ
シロアリの防蟻薬剤は約5年で効果が切れるため、5年ごとの予防・消毒が家を守る基本サイクルです。費用は30坪で15〜27万円が目安。工法や保証は業者で異なるので、複数社で比較しましょう。すでに被害の疑いがあるなら羽アリの見分け方で確認を。まずは無料の床下点検で状況を把握し、予防と保証の内容を比べて依頼先を決めるのがおすすめです。
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