洗濯機の取り付け費用|高いのは蛇口交換
引っ越しや買い替えでいざ洗濯機を設置しようとすると、「蛇口の形が合わない」「排水ホースの向きが逆だった」「重いドラム式が一人で動かせない」——といったトラブルにぶつかりがちです。洗濯機の設置は一見単純ですが、給水・排水・アース・水平調整と押さえるべき点が多く、失敗すると水漏れや水浸しの原因になります。設置そのものの代行料金は、購入した店やサービスによって決まります。公表している会社に当たれなかったので、この記事では推定額を書きません。かわりに、金額がはっきり公表されている「付帯工事」のほうを実額で示します。蛇口の交換や防水パンの入れ替えが要る場合で、ここが読者の見込みといちばんズレます。この記事では、公表されている付帯工事の費用、自分でできる範囲とリスク、依頼先ごとの違い、蛇口や防水パンの注意点、失敗を避けるコツまでを扱います。
費用は依頼先で大きく変わります。相場の確認は、無料でできる複数社見積もりの比較が近道です。
無料でまとめて見積もり ▶付帯工事の費用:公表されている実額
設置に付いてくる工事の料金は、東京ガスが公表しています。どの作業にも修理基本料6,600円(診断後に工事を行わなくてもかかります)が乗るので、右の列に足した額を出します。
| 作業 | 作業料金(税込) | 基本料6,600円込み |
|---|---|---|
| 蛇口(水栓)交換/単水栓・壁付混合水栓 | 12,100円+部品代 | 18,700円+部品代 |
| 給水ホース交換 | 12,100円+部品代 | 18,700円+部品代 |
| 洗濯排水トラップの部品交換 | 12,100円+部品代 | 18,700円+部品代 |
| 排水管のつまり除去 | 12,100円 | 18,700円 |
| 防水パン交換(トラップを再利用) | 18,700円+部品代 | 25,300円+部品代 |
| 防水パン交換(排水管の加工を含む) | 23,100円+部品代 | 29,700円+部品代 |
| ドラム式の移動に伴う人員追加 | 22,000円(作業料金に加算) | |
ここが読者の見込みといちばんズレるところです。「蛇口を替えるだけなら数千円」と思っていると、公表額では18,700円+部品代から。防水パンの入れ替えは25,300円+部品代から始まります。設置代行の見積もりが安くても、付帯工事が必要かどうかで総額の桁が変わります。
だから採寸が効きます。いまの蛇口の形(単水栓か、洗濯機用の緊急止水弁付きか)と、防水パンの内寸を、買う前に測っておいてください。合っていれば付帯工事はゼロで済みます。
出典:東京ガス「洗濯機まわりの修理」および同サイト「修理費用について」(税込・2026年9月4日確認)。「基本料込み」は公表されている作業料金に修理基本料6,600円を足した額で、当サイトが計算しました。深夜(22時〜翌7時)は3,300円、日曜・祝日は出張診断料と技術料の25%が別途加算されます。
設置代行そのものの料金は、購入した店やサービスによって決まります。家電量販店の公表ページに当たりましたが、料金表に到達できなかったためこの記事では金額を書きません。かわりに、本体を買うときに次の3つを必ず聞いてください。「標準設置は無料か」「ドラム式・2階以上への搬入は追加いくらか」「既存機の取り外しとリサイクル回収は追加いくらか」。この3つで、設置まわりの追加費用はだいたい確定します。
家電量販店で本体を購入した場合、設置は無料〜数千円で付くことが多い一方、ドラム式や2階以上への搬入、既存機の取り外し・リサイクル回収は追加料金になるのが一般的です。引越業者に頼む場合は運搬とセットで、専門業者に単体で頼む場合は出張費が別途かかることがあります。
洗濯機設置の作業内容
洗濯機の設置は、単に置くだけではなく給水ホースの接続・排水ホースの取り回し・アース線の接続・本体の水平調整という4つの工程で成り立っています。給水は蛇口(洗濯機用水栓)にニップルという金具を取り付け、そこへホースをカチッと差し込みます。排水は防水パンや排水口へホースを確実に差し込み、途中で折れたり浮いたりしないよう固定します。アース線は感電防止のためコンセント脇の端子につなぎ、最後に本体の脚を回して水平を出します。この水平が甘いと運転中に大きく振動し、「ガタガタと歩く」「異音がする」といった不具合の原因になります。ドラム式は輸送用の固定ボルトを外す工程もあり、外し忘れると故障につながります。
自分で取り付ける手順とリスク
縦型洗濯機で蛇口の形状が合っていれば、自分での設置も十分可能です。手順は、(1)防水パンの上に本体を置いて水平を調整、(2)アース線を接続、(3)給水ホースを蛇口との間にしっかり接続、(4)排水ホースを排水口へ差し込む、(5)少量の水で試運転して接続部から水漏れがないか確認、という流れです。ただしリスクもあります。もっとも多い失敗が給水ホースの締め付け不足による水漏れで、留守中に外れると床が水浸しになり階下への被害に発展することも。ドラム式は本体が70〜80kgと重く、一人での運搬・持ち上げは腰を痛めたり本体を傷めたりする危険があります。蛇口が古い横水栓や壁付きタイプで合わない場合は、水栓の交換自体に工具と知識が要るため、無理せず業者に依頼するのが安全です。
引っ越し時の依頼先の選び方
引っ越しに伴って洗濯機を運ぶ場合、依頼先は主に3つあります。引越業者は運搬と設置をまとめて任せられて手間がかからず、多くのプランで基本的な取り付けまで対応しますが、蛇口交換など専門工事は別扱いです。家電量販店は買い替えと同時なら設置+古い機種の回収まで一括で頼め、リサイクル料金の処理もスムーズです。給水栓の交換や特殊な設置が必要なら水道・設備の専門業者が確実で、蛇口や配管まわりのトラブルにも対応できます。旧居での取り外しと新居での設置を別々に頼むと割高になりやすいので、運搬とセットにできる引越業者や量販店を軸に、蛇口や排水に不安があるところだけ専門業者を追加する組み合わせが効率的です。
蛇口・排水・防水パンの注意点
設置トラブルの多くは「新居の環境が旧居と違う」ことから起こります。蛇口の高さや形状が合わないと給水ホースが届かない・接続できないケースがあり、特に古い物件の横水栓や、緊急止水弁のない蛇口では別途金具や交換が必要です。排水口の位置が本体の真下にある「トラップ直上」タイプでは、防水パンやかさ上げ台で高さを確保しないとホースが差し込めないことがあります。また、防水パンのサイズより本体が大きいと設置できないため、内寸と本体の脚幅を事前に測っておくことが大切です。ドラム式は特に奥行きと防水パンの適合を確認しましょう。搬入経路(玄関・廊下・洗面所のドア幅)が本体より狭いと入らないため、ここも要チェックです。
よくある失敗と回避のコツ
ありがちな失敗が、試運転を省いて水漏れに気づかないことです。設置後は必ず少量給水して、給水ホースの接続部・排水口・本体下から漏れがないか数分観察してください。次に多いのがドラム式の固定ボルトの外し忘れで、外さないまま運転すると異常振動や故障を招きます。逆に移設の際は固定ボルトを取り付けてから運ぶのが正解です。水平調整を怠って「洗濯機が歩く」問題も定番なので、脚をしっかり回して安定させます。回避のコツは、事前に蛇口の形状・防水パンの内寸・搬入経路の幅を採寸し、機種の設置条件と照らし合わせておくこと。少しでも不安があれば、設置対応の可否と追加費用を依頼先に先に確認しておきましょう。
費用を抑えるコツ
費用を抑える一番の方法は、本体購入・運搬・設置・古い機種の回収をまとめて一社に頼むことです。買い替えなら家電量販店のセット、引っ越しなら引越業者のオプションにまとめると、個別に手配するより割安になりやすいです。蛇口交換など追加工事が発生しそうな場合は、見積もり段階で「取り付けに水栓交換が必要か」を確認し、総額を出してもらいましょう。縦型で蛇口が合致しているなら自分で設置してコストゼロにする選択もありますが、ドラム式や水栓交換が絡む場合は、水漏れリスクを考えると専門業者に任せる方が結果的に安く済むことが多いです。
防水パンの「640」は外寸。中は586〜609mmしかない
買ってから入らないと分かる失敗の、いちばん多い原因がここです。防水パンの「640サイズ」は外形寸法であって、洗濯機が収まる内側の寸法ではありません。メーカーの公表値では、同じ640タイプでも有効内寸は586〜609mmです。
- 外形640×640 → 有効内寸609×609mm(フラット系)
- 外形640×640 → 有効内寸586×586mm(四隅が立ち上がる系)
つまり「640の防水パンだから幅640mmの洗濯機が入る」は成り立ちません。しかも判定に使うのは本体の幅ではなく脚の外寸です。防水パンメーカーの適合表は「脚幅、ボディともに防水パン内に納まる」ことを条件とし、測り方も「給水ホースは含み、排水ホースは含まない」と定めています。カタログの本体幅だけを見て注文すると、設置当日に返品になります。
排水口の位置も確認してください。排水パイプが本体の設置面より飛び出している場合、かさ上げの部材が要ります。あるメーカーの指定では高さ5〜25mm未満で1セット、25〜45mm未満で2セット、3セット以上は振動の原因になるため禁止とされています。高くすれば済む話ではありません。
引っ越し業者の約款に、洗濯機の設置は入っていない
「引っ越し代に含まれていると思っていた」という当日のもめ事が起きます。国土交通省の標準引越運送約款が定める附帯サービスは「荷造り、不用品の処理等」で、洗濯機の取り付け・取り外し・配管接続・電気工事は書かれていません。同約款第3条は見積書に「当店が行う作業内容」を、「積込み、取卸し、搬出及び搬入作業、荷造り作業、開梱作業等に応じて区分してわかりやすく記載」するよう定めています。つまり設置してもらえるかどうかは、見積書の作業内容欄に書いてあるかどうかで決まります。
国民生活センターに寄せられる引越サービスの相談は2023年度2,128件 → 2024年度2,344件 → 2025年度2,703件と3年連続で増えており、「洗濯機などの大型家電を運ぶ際に通常の方法では運べないことがわかり、追加料金が必要になった」といった事例が公表されています。契約前に一言確認するだけで避けられます。
ドラム式なら輸送用固定ボルトも忘れないでください。外し忘れて運転すると振動が大きく危険で、逆に付けずに運ぶと内部が動いて壊れます。本数は機種によって違い、2本のものも4本のものもあります。紛失していると取り寄せに日数がかかるので、引っ越しが決まったらまず所在を確認してください。
なおアース線の接続は法令上の要求です。洗濯機置き場は「水気のある場所」に当たるため接地工事の省略条件から外れ、D種接地工事が必要になります。メーカーも「電気工事士の有資格者がD種接地工事をするよう、法令で定められています」と明記しています。アース端子が無い場合、そこはDIYの範囲外です。
出典:テクノテック「洗濯機防水パン 寸法・適合表」、国土交通省「標準引越運送約款」、国民生活センター「引越サービス(相談件数)」、経済産業省「電気設備の技術基準の解釈 第29条」
よくある質問
Q. 洗濯機の設置だけを単体で頼めますか?
可能です。家電量販店や便利屋、水道設備業者が単体の設置に対応しています。ただし出張費が別途かかる場合があるため、総額で確認しましょう。
Q. ドラム式は自分で設置できますか?
技術的には可能ですが、70〜80kgと重く固定ボルトの扱いもあるため、二人以上での作業か業者依頼が安全です。一人での持ち上げはケガや故障の原因になります。
Q. 蛇口が合わない場合はどうすればいい?
変換金具で対応できることもありますが、古い横水栓や壁付き水栓は洗濯機用水栓への交換が必要です。水栓交換は業者に頼むのが確実です。
Q. 設置後すぐに使えますか?
試運転で水漏れと排水を確認できればすぐ使えます。設置直後は接続部の緩みが出やすいので、初回は運転中に一度様子を見ておくと安心です。
まとめ
設置代行そのものの料金は購入した店で決まるため、この記事では推定額を書きません。はっきりしているのは付帯工事のほうで、蛇口交換は基本料込み18,700円+部品代から、防水パンの入れ替えは25,300円+部品代から(東京ガス公表額)。設置の要は給水・排水・アース・水平の4点で、失敗のほとんどは給水ホースの緩みによる水漏れと水平不良の振動。縦型で蛇口が合えば自分でも設置できますが、ドラム式や水栓交換が絡むなら業者に任せる方が安全です。事前に蛇口の形状・防水パンの内寸・搬入経路を採寸しておきましょう。設置後に水漏れが起きたら洗濯機の水漏れの原因と対処を、蛇口まわりが不安なら蛇口の水漏れ修理や水栓・蛇口交換の費用もあわせて確認してください。
出典:東京ガス「洗濯機まわりの修理」および同サイト「修理費用について」(税込・2026年9月4日確認)。「基本料込み」は公表されている作業料金に修理基本料6,600円を足した額で、当サイトが計算しました。深夜(22時〜翌7時)は3,300円、日曜・祝日は出張診断料と技術料の25%が別途加算されます。
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