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FIG.106 — シロアリ・駆除

シロアリ点検・無料調査の受け方2026|頻度の目安と悪質業者の見分け方

公開 2026-07-15|更新 2026-08-29|修繕ナビ編集部

「無料でシロアリ点検します」という案内、受けていいのか迷いますよね。結論から言うと、点検自体は有益。ただし『その場で高額契約を迫る業者』には注意が必要です。シロアリ被害は床下という見えない場所で進むため、定期的な点検は家を守るうえで理にかなっています。この記事では、点検の受け方・頻度の目安と、悪質業者を見分けるポイントを整理します。

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費用は依頼先で大きく変わります。相場の確認は、無料でできる複数社見積もりの比較が近道です。

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点検の頻度の目安

シロアリ点検は、次のタイミングで受けるのが目安です。防蟻処理から5年ごと(薬剤の効果が切れる頃)、羽アリや蟻道を見つけたとき中古住宅の購入・リフォーム前。木造で築年数が経った家ほど、定期点検の価値は高くなります。被害のサインは羽アリの見分け方で確認できます。

点検でチェックされる項目

床下点検では、主に次が確認されます。蟻道(土でできた通り道)の有無木部の食害・空洞基礎や束石まわりの状態床下の湿気・カビ・水漏れ過去の防蟻処理の残効。良心的な業者は、写真や動画で床下の状態を見せながら、被害の有無を客観的に説明してくれます。

「有料の調査」とは何を指すのか——国が方法を定めた既存住宅状況調査

無料点検に不安があって「お金を払ってでも第三者に見てもらいたい」と考えたとき、制度として存在するのが既存住宅状況調査(インスペクション)です。国土交通省の告示で調査の水準と方法が定められていて、蟻害も正式な調査項目に入っています

ただし床下の見方が違います。この基準には「床下の部分の調査については、主として顔又は上半身の一部を点検口に入れる程度の調査を行うことやデジタル機器を活用して調査を行うことを想定している」と明記されています。点検口から覗く範囲であって、シロアリ専門業者が床下に潜って全周を見るのとは深さが違います。

使い分けはこうなります。

前者は蟻害を「著しいかどうか」で判定するので、初期の被害は拾えないことがあります。シロアリだけが心配なら、専門業者の床下調査のほうが目的に合っています。(出典:国土交通省 既存住宅状況調査方法基準の解説同 インスペクションの説明、2026-08-16確認)

もう一つの有料調査——協会が認定した「蟻害・腐朽検査」

有料の調査は既存住宅状況調査だけではありません。公益社団法人 日本しろあり対策協会が運営する蟻害・腐朽検査制度があり、協会が認定した蟻害・腐朽検査士が検査・診断を行い、協会が定めた様式の報告書で結果を受け取れます。平成14年に始まった制度で、平成28年に建築士・木造建築士も資格を取得できるよう改正され、検査員から「蟻害・腐朽検査士」へ改称されました。検査士は全国に約1,000名が登録しています。

この検査が既存住宅状況調査と違うのは、見る対象と方法が生物劣化に寄っていることです。診断対象はシロアリ(ヤマトシロアリ・イエシロアリ・アメリカカンザイシロアリ・ダイコクシロアリ)に加えて腐朽・カビ・変色の兆候・湿気や通風の状態まで含み、方法は目視・打診・触診・圧入検査などの非破壊検査に、床下の温湿度・通風状況・地盤面の含水状況・木質部の含水率といった計測器による環境検査を組み合わせます。協会の検査規定に沿っていると認定された検査には「蟻害・腐朽検査証」が発行されます。

点検・調査は3種類ある——目的で選ぶ早見表

「無料でいいのか、お金を払うべきか」で迷うより、何を証明したいのかで選ぶほうが失敗しません。

 業者の無料点検蟻害・腐朽検査既存住宅状況調査
実施するのは防除業者の担当者蟻害・腐朽検査士(協会認定・全国約1,000名)既存住宅状況調査技術者(建築士・国の登録講習修了)
費用無料(駆除の見積もりが前提)有料(依頼先により異なる)有料(依頼先により異なる)
見るものシロアリ被害の有無シロアリ4種・腐朽・カビ・変色の兆候・湿気/通風建物全体の劣化。蟻害は「著しいかどうか」で判定
方法床下に潜っての目視が中心非破壊検査(目視・打診・触診・圧入)+含水率などの環境計測目視。床下は点検口から覗く程度を想定
受け取るもの見積書協会様式の報告書(規定に沿えば蟻害・腐朽検査証)調査報告書
向いている場面被害が疑わしく、すぐ駆除まで進めたい売買前に被害がないことを示したい/リフォーム前に劣化を把握したい中古住宅の売買で、家全体の状態を第三者に書面化してほしい
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出典:公益社団法人 日本しろあり対策協会「蟻害・腐朽検査制度」(実施者・診断対象・診断方法・検査証・登録者数、2026年8月29日確認)。既存住宅状況調査の列は本記事前段と同じ国土交通省の基準に基づきます。費用は依頼先ごとに異なるため、金額は見積もりで確認してください。本表を引用される場合は、出典として本ページのURLをご記載ください。

見積りが適正かどうかは、薬剤の量で検算できる

無料点検のあとに出てきた見積りが妥当か分からない、というときに使えるのが公益社団法人 日本しろあり対策協会の防除施工標準仕様書(令和7年10月版)です。使う薬剤の量が数字で決まっています。

処理の種類標準仕様書の定め
土壌処理(液剤・帯状散布)薬剤の散布量は処理長1mあたり1L
土壌処理(液剤・面状散布)薬剤の散布量は1m²あたり3L
木材処理(吹付・塗布)処理量は1m²あたり300mLを標準とする

見積書に薬剤の量が書かれていれば、施工面積と突き合わせるだけで足りているかが分かります。たとえば床下70m²に面状散布なら、標準では210L必要という計算になります。面積のわりに薬剤が少ない見積りは、標準仕様書どおりの施工になっていない可能性があります。量が書かれていない見積りなら、「何をどれだけ使いますか」と聞いてから判断してください。この質問にすぐ答えられない業者は、その時点で候補から外して構いません。

同じ協会は「しろあり防除施工士」という資格制度も運営しています(昭和39年創設、登録更新制)。協会のサイトから有資格者と登録施工業者を検索できるので、無料点検に来た業者が登録業者かどうかを、その場の雰囲気ではなく後から自分で確かめられます。訪問を受けた日に契約せず、名刺の会社名を協会の名簿で照合してから決める、という手順にするだけで、押し売りの大半は避けられます。(出典:日本しろあり対策協会 防除施工標準仕様書同 しろあり防除施工士、2026-08-16確認)

悪質業者の見分け方

無料点検には、不安をあおって高額契約に持ち込む悪質業者が紛れていることがあります。次のサインに注意してください。その場で即決・即日契約を強く迫る「今すぐやらないと家が倒れる」など過度に不安をあおる点検の証拠(写真)を見せない相場より極端に高い/安い会社の所在や実績が不明。少しでも不安を感じたらその場で契約せず、必ず相見積もりを取りましょう

相見積もりで適正価格を知る

点検の結果、駆除や予防が必要と言われたら、1社の言い値で決めず複数社で比較するのが鉄則です。同じ坪数・同じ工法で見積もりを揃えれば、価格の妥当性と提案内容の差が一目で分かります。駆除の相場はシロアリ駆除の費用相場、予防はシロアリ予防・消毒の費用で確認できます。相見積もりは失礼ではなく、むしろ高額工事では常識です。

点検から駆除・予防に進むときの費用感

点検で被害が見つかれば駆除(坪5,000〜9,000円前後)、被害がなければ予防施工が選択肢になります。いずれも坪数と工法で費用が変わるため、点検結果の写真・見積書の内訳を確認し、納得できる業者を選びましょう。保証の有無と期間も比較のポイントです。

よくある質問

Q. 無料点検を受けたら契約しないといけない?

いいえ。点検は点検、契約は別です。結果を聞いてから、相見積もりを取って判断して構いません。断ってもまったく問題ありません。

Q. 点検はどのくらい時間がかかりますか?

一般的な戸建てで30分〜1時間程度です。床下に入って目視・撮影するため、点検口の周りを片付けておくとスムーズです。

Q. 何社くらい点検を受ければいい?

駆除や予防を検討するなら2〜3社が目安です。判断と価格の両方を比較でき、悪質業者の過剰提案も見抜きやすくなります。

床下は自分で見られない、という弱みが狙われる

シロアリの点検商法が成り立つのは、依頼した本人が現場を見られないからです。床下にもぐるのは業者だけで、こちらは写真を見せられるだけ。「これはひどいですね」と言われても、それが自宅の床下なのか、いつ撮ったものなのかを確かめる手段がありません。

だからこそ、見るべきは床下の状態ではなく、業者のふるまいになります。

業者のふるまいどう受け取るか
写真だけ見せて、その場で契約を迫る確認する時間を与えない意図があります。持ち帰って検討すると伝えてください
撮影した日時や場所が分かる形で示さない自宅の床下だと確かめられません。日時が入った動画を求めてもよい場面です
「今日中なら」と値引きを持ち出す相見積もりを避けるためです。急ぐ理由は業者側にしかありません
点検のあと、その場で薬剤を撒こうとする契約前の施工にあたります。断って構いません
会社名や連絡先をはっきり言わない勧誘に先立って会社名・目的・商品の種類を告げるのは、事業者の法的な義務です

写真を見せられて不安になったら、その場では決めず、自分で探した別の業者にもう一度見てもらう。これが唯一の確かめ方です。本当に被害があるなら、2社目も同じ場所を指摘します。

断り方で結果が変わる

特定商取引法は、契約しない意思を示した相手への再勧誘を禁じています。同じ会社の別の担当者による勧誘も止まります。ただし、効く断り方と効かない断り方があります。

断り方再勧誘禁止が働くか
「契約しません」「いりません」「お断りします」働く
「今は忙しいのでまた今度」働かない(その時点で断っただけと解されます)
「家族に相談してみます」働かない(断りではなく保留と受け取られます)
「訪問販売お断り」の張り紙働かない(意思表示の内容が不明瞭とされます)

穏便に済ませようとする言い方ほど、再訪を招きます。「契約しません」と言い切るのが、結果的にいちばん早く終わります

契約してしまったとき

訪問販売で契約した場合、クーリング・オフができます。期間は8日間で、起算日は契約日ではなく契約書面を受け取った日です。書面をもらっていない、記載に不備がある、「工事が始まったからできない」と嘘を言われたといった場合は、8日を過ぎていても解除できることがあります。すでに薬剤を撒かれていても、元に戻す費用は事業者の負担です。

通知の出し方と期限の数え方は点検商法の見分け方とクーリング・オフの正しい使い方にまとめました。判断に迷うときは消費者ホットライン188(局番なし・無料)へ。契約前でも相談できます。

出典

法律の内容は次の公的な資料に基づいています。

内容出典
特定商取引法(訪問販売のルール)消費者庁「特定商取引法ガイド/訪問販売」
クーリング・オフの起算日と方法国民生活センター「クーリング・オフ」
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まとめ

シロアリ点検は、防蟻から5年ごと・羽アリや蟻道を見たとき・中古購入前に受けるのが目安です。無料点検は有益ですが、即決を迫る・不安をあおる・写真を見せない業者は要注意。駆除や予防が必要でも1社で決めず、必ず相見積もりを。費用はシロアリ駆除の費用相場で確認できます。まずは複数社の無料点検で被害の有無を客観的に把握し、適正価格の業者を選びましょう。

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※ 記載の費用はいずれも目安です。建物の状態・地域・時期により変動するため、正確な金額は必ず複数社の見積もりで確認してください。