テレビアンテナ工事は家電量販店でいくら?公式料金を3社確認した結果と見積もりの取り方
テレビアンテナの工事を家電量販店に頼もうと思って料金を調べると、はっきりした金額が出てきません。結論から書くと、大手量販店は公式サイトにアンテナ工事の料金を載せていません。2026年8月15日にヤマダデンキ・エディオン・ジョーシンの公式ページを確認しましたが、工事の取り扱いは書かれていても、金額の記載は見つかりませんでした。つまり「量販店は◯万円」と書いてある記事の数字は、公式に公開されたものではありません。では、いくらなら妥当なのか。料金表を公開している専門業者の実額を物差しにできます。地デジアンテナとブースターまで込みの総額で46,200〜75,900円、BS/CSまで足すと71,500〜108,900円(税込・2026年9月4日確認)。この記事では、量販店が料金を出さない理由と、この物差しを当てて見積もりを読む方法を整理します。
費用は依頼先で大きく変わります。相場の確認は、無料でできる複数社見積もりの比較が近道です。
無料でまとめて見積もり ▶公式サイトに料金が載っているか(2026年8月15日時点)
各社の公式ページを開いて、アンテナ工事の金額表示があるかどうかだけを見ました。サービスの取り扱い自体はあります。無いのは金額です。
| 店舗 | アンテナ工事の取り扱い | 料金の公開 |
|---|---|---|
| ジョーシン | 「各種テレビ工事」に記載あり | 金額の記載なし(問い合わせ) |
| ヤマダデンキ | サービス一覧に工事の案内あり | 金額の記載なし |
| エディオン | 工事サービスの案内あり | 金額の記載なし |
※各社の公式ページを2026年8月15日に確認した結果です。ページの構成や掲載内容は変わります。実際に依頼する前に、必ず各社の最新の案内をご確認ください。
出していないところの額は、出しているところの額で測る
量販店が金額を公開していない以上、比べる相手を別に用意するしかありません。アンテナ工事には料金表をそのまま公開している専門業者があります。その公表額を、同じ構成に揃えて足したのが次の表です。推定は入れていません。すべて税込です。
| 構成 | あさひアンテナ | みずほアンテナ | クラウンクラウン |
|---|---|---|---|
| 地デジ(八木式)+UHFブースター | 24,200+22,000=46,200円〜 | 24,200+22,000=46,200円〜 | 75,900円(ブースター込みの総額) |
| 地デジ+BS/CS+混合ブースター | 24,200+19,800+27,500=71,500円〜 | 24,200+19,800+27,500=71,500円〜 | 108,900円(同) |
使い方は単純です。量販店から見積もりが出たら、この幅のどこに落ちるかを見る。地デジだけで10万円を超えていたら、上限の75,900円より高いということですから、何がその差になっているのかを内訳で説明してもらってください。逆に4万円台なら、公表している専門業者と同じ水準です。
注意が2つ。あさひ・みずほの金額には「〜」が付きます。下限であって確定額ではありません。クラウンクラウンの総額も、新築以外なら配線確認費用が11,000円乗ります。それでも「見当がまったく付かない」よりはずっとましです。
あわせて読むと判断しやすいのはテレビアンテナの種類と選び方2026、テレビが映らない原因と対処法2026、アンテナ工事の費用相場2026です。
出典:あさひアンテナ「料金表」/みずほアンテナ「料金表」/クラウンクラウン「アンテナ工事料金表」(いずれも税込・2026年9月4日確認)。総額は各社の公表額を足しただけで、推定値は使っていません。
「量販店の相場」を書いている唯一の公表値と、その読み方
量販店の工事料金について金額を書いている公表ページが、ひとつだけあります。アンテナ専門業者のみずほアンテナが、依頼先の種類ごとに相場を載せています。
| 依頼先 | 同社が載せている相場(UHFアンテナ) |
|---|---|
| 電気量販店 | 40,000〜60,000円 |
| アンテナ専門業者 | 22,000〜55,000円 |
| ハウスメーカーの提携業者 | 40,000〜60,000円 |
ここは慎重に読んでください。この数字を載せているのは、量販店の競合であるアンテナ専門業者です。自社の側が安く見える位置に立っている情報だ、という前提で扱う必要があります。税込か税抜かの記載もありません。
そのうえで、同じページに載っている同社自身の料金表と突き合わせると、面白いことが分かります。みずほアンテナの公表額で地デジとブースターを足すと46,200円。ところが同社が書く「電気量販店の相場」の下限は40,000円で、自社の総額46,200円より安いのです。
つまりこの相場表を出している専門業者自身の数字で見ても、「量販店は必ず高い」とは言えません。範囲が重なっています。この表の使い道は「量販店は割高だという証拠」ではなく、4万〜6万円という一本の線です。そこを大きく超える見積もりが出たときに、理由を聞く根拠になります。
出典:みずほアンテナ「料金表」の「UHFアンテナで比較!業者ごとの費用相場」(2026年9月4日確認)。この相場は同社が自社サイトに掲載しているもので、税込か税抜かの記載はありません。
なぜ量販店は料金を出さないのか
意地悪をしているわけではなく、アンテナ工事は現地を見ないと金額が決まらない要素が多いためです。エアコンの標準取付のように「この条件ならいくら」と決め切れません。見積もりが変わる主な要素は次のとおりです。
- 電波の強さ:受信できる電波が弱い地域や、周りに高い建物がある土地では、屋根の上に高く上げる必要が出ます。壁面のデザインアンテナが使えるかどうかもここで決まります
- アンテナの種類:八木式(魚の骨のような形)、デザインアンテナ(平板)、ユニコーン(ポール型)で本体価格が違います。弱い電波の場所ではデザインアンテナが選べないことがあります
- 取り付ける場所:屋根の上、破風板、ベランダ、屋根裏。屋根の勾配がきついと安全対策の手間が増えます
- ブースター(増幅器)が要るか:テレビの台数が多い家や電波が弱い場所では必要になります。これが入るかどうかで金額が大きく動きます
- 分配する部屋数:1台だけか、家中の何部屋に配るかで部材と配線の手間が変わります
- BS/CSを付けるか:地デジだけか、パラボラも立てるかで工事が増えます
- 既存アンテナの扱い:古いアンテナを外して処分するなら、その作業が別に発生します
逆に言えば、これらを電話で伝えられれば、量販店でもある程度の見込み額は出せます。現地調査に来てもらう前に、テレビの台数と、屋根の形、家の周りに高い建物があるかをメモしておくと話が早く進みます。
量販店ルートは「売る人」と「工事する人」が違う
量販店のアンテナ工事は、店舗が窓口になり、実際の施工は提携している工事会社が行う形が一般的です。この構造から、次のことが起きやすくなります。
| 起きること | 理由 | 確認しておくこと |
|---|---|---|
| 日程が先になりやすい | 店舗の受付と工事会社の空きの両方を合わせる | 最短の工事日。急ぐなら先に伝える |
| 当日に金額が変わることがある | 現地で条件が分かるため | 追加が出る条件と、そのときの金額の決め方 |
| 保証の窓口が分かれる | 商品は店舗、施工は工事会社 | 工事の保証年数と、不具合時の連絡先 |
| 担当者が電波の話に詳しいとは限らない | 受付は販売担当 | 現地で電波を測るか。測らずに種類を決めないか |
これは量販店が悪いという話ではありません。テレビ本体をまとめて買えて、ポイントが付いて、支払いを一本化できるのは量販店の強みです。分かれているのは責任の所在なので、そこだけ先に聞いておけば済みます。
見積もりを取るときに聞く7つ
金額の総額だけを聞いても比べられません。同じ総額でも、含まれているものが違えば意味が変わります。次の7つを同じように聞けば、複数社を並べて比べられます。
- その金額に本体・部材・設置・配線のどこまでが入っているか
- ブースターと分配器は別料金か(別なら、要るかどうかを現地で判断する基準も)
- 既存アンテナの撤去と処分は含まれるか
- 電波を測ってから種類を決めるか(測らずにデザインアンテナを勧める場合は理由を聞く)
- 屋根裏に設置できるか、その場合の条件(見た目に出ないが、電波が届く家に限られます)
- 工事の保証は何年で、どこが受けるか
- 当日に追加が発生する条件と、そのときの単価
とくに4番は差が出ます。電波の強さを測らずにアンテナの種類を決めると、設置してから映りが悪いという事態が起こり得ます。デザインアンテナは見た目が良い代わりに受信の感度で八木式に劣るため、電波が弱い場所では選べません。「測ってから決めます」と言う相手のほうが、結果的に安く済むことがあります。
標準工事に入らないことが多いもの
見積もりが後から増える原因は、だいたいこのあたりに集まります。最初の金額に入っているか、必ず確認してください。
- ブースター本体と取り付け
- 分配器・分波器と、部屋を増やすための配線
- 既存アンテナの撤去と処分
- 壁に穴をあける作業と、その防水処理
- 屋根が急勾配・高所の場合の安全対策
- アンテナ端子が部屋に無い場合の新設
- 4K8K(BS/CS 右旋左旋)に対応させるための部材交換
テレビと一緒に買うときの注意
テレビ本体の購入時に付いてくる「設置」は、多くの場合テレビを置いて配線をつなぐところまでで、アンテナ工事は別の工事です。引っ越しや新築で「テレビを買えば映る」と思っていると、当日に映らないことが分かって工事を待つことになります。アンテナが無い家、または古くて使えない家では、テレビの配送日とアンテナ工事日を分けて考えてください。
専門業者と比べるときに見るところ
アンテナ専門の業者は、料金を公開しているところが多く、その点では比べやすい相手です。ただし価格だけで決めると、後から追加が乗って結局同じということもあります。次の観点で並べてください。
| 見るところ | 量販店 | 専門業者 |
|---|---|---|
| 料金の分かりやすさ | 公式では非公開。見積もりで判明 | 公開している会社が多い |
| 工事までの日数 | 受付と工事会社の調整が入る | 即日〜数日の会社もある |
| 電波測定 | 工事会社によって差がある | 測定を前提にしている会社が多い |
| まとめ買い | テレビ本体と同時、ポイントが付く | 工事のみ |
| 保証の窓口 | 店舗と工事会社に分かれる | 1社で完結することが多い |
結論としては、テレビも一緒に買うなら量販店、工事だけなら専門業者を先に当たって金額の目安を持ってから量販店に聞く、という順番が比べやすくなります。量販店は金額を出さないぶん、こちらが相場を持っていないと高いか安いかの判断ができません。その相場は、この記事の「出していないところの額は、出しているところの額で測る」に置いてあります。地デジ+ブースターの総額で46,200〜75,900円。見積もりを受け取る前に、この数字だけは持っていってください。
出典:あさひアンテナ「料金表」/みずほアンテナ「料金表」/クラウンクラウン「アンテナ工事料金表」(いずれも税込・2026年9月4日確認)。総額は各社の公表額を足しただけで、推定値は使っていません。
そもそも依頼先は5つある
量販店と専門業者だけが選択肢ではありません。家の状況によっては、そもそもアンテナを立てないほうが早いこともあります。全体を並べると次のようになります。
| 依頼先 | 向いている場面 | 気をつけること |
|---|---|---|
| 家電量販店 | テレビ本体も一緒に買う。支払いをまとめたい | 公式に料金が出ていない。日程調整が入る |
| アンテナ専門業者 | 工事だけ頼みたい。急いでいる | 会社ごとに差が大きい。保証年数を確認 |
| ハウスメーカー・工務店 | 新築や大規模リフォームと同時 | 中間マージンが乗ることがある |
| ケーブルテレビ | 電波が弱い地域。ネットや電話もまとめたい | 月額が続く。解約時の撤去条件を確認 |
| 光回線のテレビサービス | すでに光回線がある、またはこれから引く | 月額が続く。エリアと対応可否の確認が要る |
アンテナは初期費用だけで済み、あとは維持費がかかりません。ケーブルテレビや光テレビは初期費用が抑えられる代わりに月額が続きます。10年住む前提で計算すると、どちらが安いかは家庭によって逆転します。電波が弱くてアンテナを高く上げる必要がある土地では、工事費が上がるぶん、月額型のほうが総額で下回ることもあります。
電波の強さは事前に自分でも調べられる
アンテナの種類が選べるかどうかは電波の強さで決まります。業者に来てもらう前に、おおよその見当をつけておくと話が早くなります。
- 放送エリアのめやすを見る:総務省や放送事業者が地デジの放送エリアのめやすを公開しています。自分の住所がどのあたりかを確認できます
- 近所の屋根を見る:同じ地域の家が全部八木式を高く上げているなら、その土地はデザインアンテナが厳しい可能性があります。逆に壁面のデザインアンテナが並んでいれば、電波は届いています
- 集合住宅の共聴か確認する:戸建てでも、以前ケーブルテレビを引いていた家は配線がそのままのことがあります
ただし、めやすはあくまで目安です。同じ町内でも建物の陰になれば弱くなります。最終的には現地で測ってもらってください。「近所が付いているからうちも大丈夫」で決めて、後から映らないというのがいちばん起きやすい失敗です。
新築で頼むときの順番
新築は、引き渡しの前後どちらで工事するかで手間が変わります。足場が残っている間なら、屋根まわりの作業が安全かつ短時間で済みます。引き渡し後に頼むと、あらためて高所作業の準備が要ります。
- 間取りが決まった段階で、テレビを置く部屋と台数を確定する
- アンテナ端子がその部屋にあるか、図面で確認する
- ハウスメーカー経由の見積もりを一度もらう
- 同じ条件で専門業者にも見積もりを取り、並べる
- 足場がある間に工事できるか、日程を確認する
テレビの台数は後から増やしにくい部分です。配線を追加するには壁や天井を触ることになるため、使うかもしれない部屋には端子だけ用意しておくほうが、後の費用を抑えられます。
工事当日の流れ
どこに頼んでも、当日の作業は概ね同じ順序で進みます。時間の目安は、地デジのみで半日かからない程度、BS/CSやブースターを含めると長くなります。
- 電波の測定:屋根の上や壁面など、候補地点で受信レベルを測ります
- 設置場所と種類の決定:測定結果をもとに、デザインアンテナが使えるか、屋根に上げる必要があるかを決めます。ここで見積もりと条件が変わることがあります
- 取り付けと配線:アンテナを固定し、屋内へ引き込みます
- ブースター・分配器の設置:必要な場合
- 各部屋で映りを確認:全部屋のテレビで確認してもらってください。1台だけ確認して帰ると、後から映らない部屋が見つかることがあります
立ち会いのときは、2の段階で必ず説明を受けてください。見積もりから変わるとしたらここです。作業が始まってからでは断りにくくなります。
よくある質問
Q. 量販店のアンテナ工事は高いのですか。
公式に料金が公開されていないため、公開情報だけでは高いとも安いとも言えません。分かっているのは、窓口と施工者が分かれる構造ぶんの費用が乗る余地があることと、テレビ本体と合わせたときのポイントや値引きで相殺され得ることです。実際の見積もりを取って、専門業者の公開料金と並べてください。
Q. デザインアンテナにしたいのですが、どこでも付けられますか。
付けられません。デザインアンテナは受信感度で八木式に劣るため、電波が弱い地域では映らないことがあります。現地で電波を測ってもらい、可能かどうかを確認してから決めてください。測らずに「付けられます」と言われた場合は、根拠を聞いたほうが安全です。
Q. 見積もりは無料ですか。
無料としている会社が多いですが、出張費がかかる場合や、屋根に上がっての調査は別という場合があります。現地調査を頼む前に、調査だけで費用が発生するかを聞いてください。
Q. 屋根に上げないで済ませたいのですが。
壁面のデザインアンテナ、ベランダ設置、屋根裏設置という選択肢があります。いずれも電波が届くことが条件です。屋根裏は見た目に一切出ませんが、断熱材や屋根材によって電波が弱まるため、できる家とできない家があります。
この記事の料金公開状況は2026年8月15日に各社公式サイトで確認したものです。工事の可否・料金・保証の条件は店舗や地域によって異なります。実際の依頼にあたっては各社の最新情報をご確認ください。
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