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FIG.120 — リフォーム全般

バリアフリーリフォームの費用と補助金2026|介護保険・手すり・段差解消の相場

公開 2026-07-15|更新 2026-08-08|修繕ナビ編集部

加齢や介護に備えたバリアフリーリフォームは、介護保険や自治体の補助金を使えば自己負担を大きく減らせるのが特徴です。手すり1本の設置から浴室・トイレの全面改修まで幅広く、費用は数万円〜100万円超。この記事では、工事内容別の費用と、介護保険をはじめ使える制度、申請の流れを整理します。制度を正しく使うことが、賢く安全な住まいづくりの近道です。

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工事内容別の費用の目安

バリアフリー工事は内容によって費用が大きく異なります。下は代表的な工事の目安です。

工事内容費用の目安
手すりの設置(1か所)1〜5万円
段差解消(スロープ・敷居撤去)3〜20万円
滑りにくい床材への変更5〜20万円
引き戸への交換8〜25万円
浴室のバリアフリー改修50〜150万円
トイレの改修20〜60万円
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浴室・トイレの改修はお風呂リフォームトイレリフォームもあわせて確認できます。

費用が変動する主な要因

同じ「浴室のバリアフリー改修」でも、現場の状況によって費用の目安は大きく上下します。見積もりを比較する前に、どの要因が効いているのかを把握しておくと判断しやすくなります。

変動要因費用への影響の目安
施工範囲(1か所のみ/複数箇所まとめて)まとめて発注すると1か所あたりの単価が下がる傾向
建物の構造(木造/鉄骨・RC造)RC造は壁の補強や配管ルート変更で+10〜30万円程度かかることも
既存設備の老朽化・配管の劣化給排水管の引き直しが必要な場合+10〜40万円ほど上乗せ
下地の補強(手すり設置時の壁強度不足など)下地補強のみで+1〜3万円が目安
段差の大きさ・床の傾斜大きな段差の解消や床の水平調整で+3〜10万円程度

特に築30年を超える住宅では、配管や床下地が劣化しているケースが多く、表面上の工事より費用がかさむことがあります。現地調査を丁寧に行う業者を選ぶと、着工後の追加費用リスクを減らせます。

費用を抑えるコツ

バリアフリーリフォームの自己負担を抑えるには、次のような工夫が有効です。

悪質業者の見分け方

バリアフリーリフォームは高齢者世帯を狙った訪問営業やトラブルも報告されている分野です。契約前に次のような特徴がないか確認しましょう。

少しでも不安を感じたら契約を保留し、ケアマネジャーや地域包括支援センター、自治体の消費生活センターに相談するのも一つの方法です。

介護保険の住宅改修費(上限20万円)

要支援・要介護の認定を受けている方は、介護保険の「住宅改修費」が使えます。手すり設置・段差解消・滑り防止・引き戸への変更・洋式トイレへの交換などが対象で、上限20万円まで、原則1〜3割の自己負担(=最大18万円が支給)。着工前の申請が必須で、ケアマネジャーの関与が必要です。1人1回が原則ですが、引っ越しや要介護度が大きく上がった場合は再度使えることもあります。

自治体の補助金・その他の制度

介護保険に加えて、市区町村独自のバリアフリー・高齢者住宅改修の補助金を用意している自治体も多くあります。介護保険と併用できる場合もあるため、両方を確認しましょう。また、条件を満たせば所得税の控除(リフォーム減税)の対象になることも。制度は自治体で異なるので、「自治体名+バリアフリー+補助金」で最新情報を調べ、業者にも相談しましょう。リフォーム補助金・助成金の一覧も参考になります。

申請の流れと注意点

介護保険の住宅改修は「工事前の申請」が必須です。流れは、①ケアマネジャーに相談 → ②業者に見積もり → ③事前申請(理由書等)→ ④工事 → ⑤完了報告 → ⑥支給、が一般的。先に工事を始めると対象外になるため順序に注意しましょう。介護保険の住宅改修に対応した業者を選ぶと、書類作成やケアマネとの連携がスムーズです。

リフォームを検討すべきタイミング・サイン

バリアフリーリフォームは「必要になってから」では準備が間に合わないこともあります。次のようなタイミングで早めに検討を始めると、資金計画や制度の申請にも余裕が持てます。

20万円は「もらえる額」ではない

ここを取り違えている人が多いところです。介護保険の住宅改修費の20万円は工事費の上限であって、給付される額ではありません。実際に戻るのは自己負担割合を引いた分です。

負担割合は所得で毎年判定され、負担割合証の適用期間は8月1日から翌年7月31日までです。8月をまたぐ工事は割合が変わることがあるので、着工前に負担割合証を確認してください。

そして工事の前に申請していないと、1円も出ません。厚労省の通知は「住宅改修を行おうとする前に」申請書・見積書・理由書・改修前の状態が分かるものを提出すると定めており、自治体も「申請前に着工された工事は給付の対象外」と明記しています。相模原市はさらに踏み込んで、要介護認定の申請前に着工した場合は改修費用が全額自己負担になるとしています。「先に工事して後から申請」は通りません。

「3段階上がればもう20万円」の、本当の条件

20万円は原則として一人一回ですが、例外が2つあります。ただし条件が誤って伝わっています。

ひとつ目は「介護の必要の程度」が3段階以上上がった場合。ここでいう段階は要介護度そのものではなく、告示が定める別の区分です。重要なのは要支援2と要介護1が同じ段階(第二段階)に束ねられていることです。

そのため「要支援1から要介護2になった」場合、要介護度の表記は3つ上がって見えますが、段階としては2つしか上がっていないのでリセットされません。さらにこの例外は生涯1回だけで、しかも段階が上がった時点で工事をしなければ権利は使えません。

ふたつ目は転居した場合。枠は住民票の住所ごとに管理されるので、引っ越せば新しい20万円が使えます。ただし元の住所に戻ると、元の家で使った分の記録が復活します。一時的に子の家へ移して20万円を使い、また戻る、という使い方はできません。

出典:厚生労働省「居宅介護住宅改修費等の支給について(老企第42号)」、住宅改修の種類(厚生省告示第95号)、袖ケ浦市「住宅改修の支給可能算定額の例外」、相模原市「介護保険 住宅改修のQ&A

よくある質問

Q. 要介護認定がないと使えませんか?

介護保険の住宅改修費は要支援・要介護の認定が前提です。認定がない場合でも、自治体独自の補助金が使えることがあるので確認しましょう。

Q. 介護保険と自治体補助は併用できますか?

併用できる自治体もあります。制度ごとに条件が異なるため、申請前にケアマネジャーや自治体窓口で確認してください。

Q. どんな業者に頼めばいい?

介護保険の住宅改修に対応し、申請サポートの実績がある業者が安心です。複数社に相談し、提案と費用を比較しましょう。

Q. 賃貸住宅でもバリアフリーリフォームはできますか?

賃貸の場合は貸主の許可が前提となります。原状回復が条件になることが多いため、取り外し可能な手すりなど工事内容を事前に相談するのが一般的です。介護保険の対象になるかどうかも、賃貸・持ち家で条件が異なる場合があるのでケアマネジャーに確認しましょう。

Q. 見積もりから工事完了までどのくらいかかりますか?

工事内容や申請の有無によって幅がありますが、手すり設置など小規模な工事であれば見積もりから1〜2週間程度、浴室やトイレの改修で介護保険の申請を伴う場合は1〜2か月程度が目安です。着工前の事前申請が必要な点を踏まえ、余裕を持って計画しましょう。

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まとめ

バリアフリーリフォームは、介護保険の住宅改修費(上限20万円)や自治体補助を使えば自己負担を大きく軽減できます。手すりなら数万円、浴室改修なら50〜150万円が目安。建物の構造や既存設備の状態によって費用は変動するため、複数社の見積もりを比較しながら優先順位をつけて進めるのが安心です。工事前の申請が必須なので順序に注意を。制度はリフォーム補助金で確認できます。まずは無料の一括見積もりで、使える制度と適正価格をあわせて提案してもらいましょう。

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※ 記載の費用はいずれも目安です。建物の状態・地域・時期により変動するため、正確な金額は必ず複数社の見積もりで確認してください。