キッチンリフォームの補助金2026|単独では出ない。必須工事と金額を国の資料で確認
キッチンリフォームで補助金を探している方が最初に確認すべきことがあります。キッチン工事だけでは補助金は出ません。国の制度では断熱改修などとの組合せが必須条件になっています。ここでは国土交通省の公開資料に基づいて、必須要件と実際の金額を整理します。
費用は依頼先で大きく変わります。相場の確認は、無料でできる複数社見積もりの比較が近道です。
無料でまとめて見積もり ▶結論:キッチン単独では対象外。断熱改修とセットが必須
2026年の国の制度は「住宅省エネ2026キャンペーン」の一つ、みらいエコ住宅2026事業(国土交通省・環境省・経済産業省の連携)です。この事業でリフォーム補助を受けるには、次の3つの組合せによる工事が必要と定められています。
- ① 開口部の断熱改修
- ② 躯体の断熱改修
- ③ エコ住宅設備の設置
キッチン関連の工事は子育て対応改修という区分に入りますが、これは上記の必須工事に上乗せされる位置づけです。「キッチンを新しくしたいので補助金を使いたい」という動機だけでは要件を満たしません。ここを理解しないまま見積もりを取ると話が噛み合わなくなります。
キッチン関連で対象になる工事と金額
| 工事 | 補助額 |
|---|---|
| キッチンセット交換を伴う対面化改修工事 | 106,800円/戸 |
| ビルトイン食器洗機 | 30,000円/戸 |
| ビルトイン自動調理対応コンロ | 18,000円/戸 |
| 掃除しやすいレンジフード | 15,600円/戸 |
| 節湯水栓 | 9,000円/箇所 |
金額が最も大きいのは対面化改修の106,800円です。壁付けキッチンを対面式に変える工事で、キッチンセットの交換を伴うことが条件になっています。設備の追加だけなら1〜3万円台なので、対面化を検討しているかどうかで金額が一桁変わります。
出典: 国土交通省 みらいエコ住宅2026事業「子育て対応改修【リフォーム】」/「エコ住宅設備の設置」(いずれも2026年9月4日に公式ページで確認)。
ただし、対面化改修で補助を受ける場合、「掃除しやすいレンジフード」と「ビルトイン自動調理対応コンロ」は補助の対象になりません。106,800円と、15,600+18,000=33,600円。両取りはできないので、対面化するなら106,800円のほうです。また、改修前のキッチンがすでに対面である場合も対象になりません。
必須工事の側にいくら出るか
キッチンの補助を受けるために避けて通れない必須工事にも、当然ながら補助が出ます。むしろ金額はこちらの方が大きくなります。
| 区分 | 工事 | 補助額 |
|---|---|---|
| 開口部の断熱 | 内窓設置 | 13,000〜42,000円/箇所 |
| 開口部の断熱 | 外窓交換 | 26,000〜63,000円/箇所 |
| 躯体の断熱 | 床 | 25,000〜62,000円/㎥ |
| エコ住宅設備 | 節水型トイレ | 31,500〜34,500円/箇所 |
| エコ住宅設備 | 高効率給湯器 | 30,000〜45,000円/戸 |
| エコ住宅設備 | 高断熱浴槽 | 48,000円/戸 |
つまりこの制度は「キッチンを安くする制度」ではなく、断熱改修をする人がついでにキッチンも直すと上乗せがある制度です。動機の順序が逆だと要件を満たしません。
出典: 国土交通省 みらいエコ住宅2026事業「開口部の断熱改修【リフォーム】」/「躯体の断熱改修【リフォーム】」/「エコ住宅設備の設置」/「特定エコ住宅設備の設置」(いずれも2026年9月4日に公式ページで確認)。内窓・外窓の額は断熱性能の区分と面積の区分で決まるため、ここでは最小と最大を示しています。
キッチンは「トリガールーム」にできます
この制度では、「外皮に面する開口部を有する1つの居室」で定められた組み合わせの断熱工事をすることが前提になっていて、その居室をトリガールームと呼びます。
ここが重要です。公式サイトは居室の例として「居間(リビング)、寝室、子供部屋、台所(キッチン)、書斎等」を挙げています。一方でトイレ、浴室、洗面室、廊下、納戸、倉庫、玄関ホール、車庫は居室に該当しません。
つまりキッチンに外に面した窓があるなら、キッチン自体をトリガールームにできます。キッチンの窓を内窓や外窓交換で断熱し、そこにキッチンの設備工事を乗せる、という組み立てです。リビングまで工事を広げなくても要件を満たせる可能性があるということなので、見積もりの前に「キッチンの窓でトリガールームの要件を満たせますか」と聞いてみてください。
ただし2025年11月27日以前に断熱改修した居室や、開口部の一部だけを断熱改修した居室はトリガールームにできません。窓が2つあるキッチンなら、両方やる必要があるということです。
出典: 国土交通省 みらいエコ住宅2026事業「リフォーム」(2026年9月4日に公式ページで確認)。
補助上限額と、申請できない下限
- 「義務基準」相当:800,000円/戸(平成3年以前に新築された住宅は1,000,000円/戸)
- 「次世代省エネ基準」相当:400,000円/戸(平成3年以前に新築された住宅は500,000円/戸)
- 最小申請額:50,000円未満は申請できません
下限があるため、レンジフード15,600円だけといった小規模な工事は単独では申請自体ができません。必須工事と合算して5万円を超える必要があります。ただし、先進的窓リノベ2026事業・給湯省エネ2026事業・賃貸集合給湯省エネ2026事業のいずれかで交付決定を受けている場合は、下限が2万円以上に下がります。
出典: 国土交通省 みらいエコ住宅2026事業「リフォーム」(2026年9月4日に公式ページで確認)。
補助の対象にならない工事
見落とすと申請そのものが通らないものがあります。公式サイトが対象外として挙げているもののうち、キッチンのリフォームで引っかかりやすいのは次の2つです。
- 施主支給・材工分離:住宅の所有者が設備を自分で購入し、取り付けだけを事業者に頼む工事は補助対象になりません。食洗機やコンロをネットで安く買って取り付けだけ頼む、という買い方は、この補助金とは両立しません。本体代も含めて工事業者から買う必要があります。
- 中古品を用いた工事・リース設備の設置:いずれも対象外です。
「本体を自分で買ったほうが安い」と「補助金を使いたい」は、ここで衝突します。食洗機なら補助は30,000円/戸。自分で買ったほうが3万円以上安くなるなら施主支給、そうでないなら業者から買って補助を取る。両方の見積もりを出してもらって、金額で決めてください。
出典: 国土交通省 みらいエコ住宅2026事業「リフォーム」/「子育て対応改修【リフォーム】」(いずれも2026年9月4日に公式ページで確認)。
対象になる住宅と申請期間
対象は原則として平成28年12月31日以前に新築された住宅です。平成29年以降に新築された住宅でも、平成11年基準を満たさないことを証明できれば対象になります。
期間は3つに分かれています。
- 工事着手:2025年11月28日〜遅くとも2026年12月31日まで
- 交付申請の予約:申請開始〜遅くとも2026年11月16日まで
- 交付申請:申請開始〜遅くとも2026年12月31日まで
いずれも「予算上限に達した場合は当該時点まで」と明記されています。国の補助事業は予算が尽きた時点で終わるので、日付より予算の消化率を見てください。公式サイトに公表されています。
なお工事請負契約の日付は問われませんが、契約前に着工した工事は対象外です。契約書を交わす前に「先に壊しておきますね」と言われたら、止めてください。
出典: 国土交通省 みらいエコ住宅2026事業「リフォーム」(2026年9月4日に公式ページで確認)。
見積もりを取る前に確認すること
補助金は施工業者が申請する仕組みです。事業者登録を済ませていない業者に依頼すると、同じ工事内容でも補助を受けられません。相見積もりで数万円の差を追うより、登録の有無を先に確認するほうが金額のインパクトが大きくなります。
あわせて、キッチンの工事費そのものの相場はキッチンリフォームの費用相場、水回りをまとめて行う場合は水回りリフォームの費用にまとめています。
よくある質問
キッチンだけ交換したい場合、使える補助金はありますか
国のみらいエコ住宅2026事業では、必須工事との組合せが条件のため対象外です。自治体が独自に実施する住宅リフォーム助成制度があれば使える可能性がありますが、内容は自治体ごとに異なります。お住まいの市区町村の公式ページで確認してください。
対面化改修の106,800円はどんな工事が対象ですか
キッチンセットの交換を伴う対面化改修工事とされています。既存のキッチンを残したまま向きだけ変える工事や、設備だけの入れ替えは該当しません。また、改修前のキッチンがすでに対面である場合も対象外です。公式サイトは「改修後、①キッチン用シンク②調理台③コンロの少なくとも2つ以上に正対して立った位置から、リビングまたはダイニングの過半を見渡せること」を条件としています。
出典: 国土交通省 みらいエコ住宅2026事業「子育て対応改修【リフォーム】」/「エコ住宅設備の設置」(いずれも2026年9月4日に公式ページで確認)。
食器洗機とレンジフードとコンロを全部入れたら合算できますか
それぞれ別の区分として金額が設定されています。合算の可否と上限の扱いは事業の交付規程によるため、申請する施工業者に確認してください。
まとめ
- キッチン工事単独では補助対象外。断熱改修などとの組合せが必須
- 金額が最大なのは対面化改修 106,800円/戸
- 補助上限は義務基準相当で80万円/戸、5万円未満は申請不可
- 対象は平成28年12月31日以前に新築された住宅
- 交付申請の予約は2026年11月16日まで、交付申請は2026年12月31日まで(いずれも予算上限に達した場合はその時点で終了)。工事着手は2025年11月28日〜2026年12月31日
- 施主支給(本体を自分で買って取付だけ依頼)は補助対象外
- 申請するのは施工業者。事業者登録の有無を先に確認
出典:国土交通省「みらいエコ住宅2026事業の詳細」(PDF)、みらいエコ住宅2026事業 公式サイト(2026年9月4日に公式サイトのリフォーム/開口部の断熱改修/躯体の断熱改修/特定エコ住宅設備の設置/エコ住宅設備の設置/子育て対応改修の各ページで確認)。補助額・要件・予算状況は変更されることがあります。申請前に公式サイトと施工業者にご確認ください。
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