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FIG.228 — リフォーム全般

リフォームで建築確認申請が要るのはどこからか|主要構造部の一種以上を「過半」、そして二階建てかどうか

公開 2026-09-05|更新 2026-09-07|修繕ナビ編集部

リフォームで「確認申請が要ります」と言われることがあります。どこからが要る工事なのかは、条文に線が引かれています。

結論を先に書きます。鍵になるのは二つです。主要構造部の一種以上を『過半』直すかどうかと、その建物が二階建て以上か延べ面積200平方メートル超かどうか。この二つが揃わないと、大規模なリフォームでも確認申請の話にはなりません。カーポートのように新しく建てる場合は別の条文が働きます。

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まず「主要構造部」がどこを指すか

ここを取り違えると全部ずれます。

建築基準法第2条第五号「主要構造部 壁、柱、床、はり、屋根又は階段をいい、建築物の構造上重要でない間仕切壁、間柱、付け柱、揚げ床、最下階の床、回り舞台の床、小ばり、ひさし、局部的な小階段、屋外階段その他これらに類する建築物の部分を除くものとする。」

前半だけ読むと「壁も床も屋根も入る」と見えますが、後半の除外リストが効きます。

主要構造部に入る除かれるもの
壁・柱・床・はり・屋根・階段構造上重要でない間仕切壁、間柱、付け柱
揚げ床、最下階の床、回り舞台の床
小ばり、ひさし、局部的な小階段、屋外階段

一階の床は「最下階の床」として除かれています。だから一階の床を全部張り替えても、主要構造部を触ったことにはなりません。部屋を仕切っているだけの壁も、構造上重要でなければ除外側です。

出典:e-Gov法令検索 建築基準法 第2条第五号(2026-09-05 確認)

「大規模」の定義は面積でも金額でもない

次が、この記事のいちばん重要なところです。

同法第2条第十四号「大規模の修繕 建築物の主要構造部の一種以上について行う過半の修繕をいう。」

同条第十五号「大規模の模様替 建築物の主要構造部の一種以上について行う過半の模様替をいう。」

読むべき言葉は二つです。「一種以上」と「過半」。

だから「大規模」は工事の値段でも部屋の数でもなく、その部位の何割を触るかで決まります。屋根の葺き替えは、屋根という一種の過半を触るなら大規模の修繕にあたります。逆に屋根の半分以下なら当たりません。

ちなみに新築・増築・改築・移転は別の言葉で定義されています。同条第十三号「建築 建築物を新築し、増築し、改築し、又は移転することをいう。」リフォームはこの「建築」ではなく、修繕・模様替の側の話です。

出典:e-Gov法令検索 建築基準法 第2条第十三号・第十四号・第十五号(2026-09-05 確認)

そのうえで、建物の規模で分かれる

大規模の修繕にあたるとしても、すべての建物で確認申請が要るわけではありません。第6条第1項の書き方を見てください。

同法第6条第1項(要旨)建築主は、第一号若しくは第二号に掲げる建築物を建築しようとする場合……これらの建築物の大規模の修繕若しくは大規模の模様替をしようとする場合又は第三号に掲げる建築物を建築しようとする場合においては、当該工事に着手する前に……確認を受け、確認済証の交付を受けなければならない。

「大規模の修繕若しくは大規模の模様替」の前に付いているのは「これらの建築物の」——つまり第一号と第二号の建築物です。第三号は「建築しようとする場合」としか書かれていません。

号建築物大規模の修繕・模様替で確認は
一号別表第一(い)欄の用途の特殊建築物で、その用途部分の床面積の合計が200平方メートル超要る
二号二以上の階数を有し、又は延べ面積が200平方メートル超の建築物要る
三号都市計画区域等の中にある、上記以外の建築物条文に書かれていない

ここから実務的な線が出ます。二階建ての住宅は「二以上の階数を有し」に当たるので二号建築物です。だから屋根や柱の過半を触るリフォームは確認申請の対象になります。

いっぽう平屋で延べ面積200平方メートル以下の住宅は三号にとどまるので、大規模の修繕をしても第6条第1項のこの部分には入りません。同じ工事でも、建物が二階建てかどうかで結論が変わります。

出典:e-Gov法令検索 建築基準法 第6条第1項(2026-09-05 確認)

順番に当てはめる

この四つを順に当てると、どの条文で引っかかるかが分かります。業者に「確認申請が要ります」と言われたら、どの号に当たるからなのかを聞いてください。見積もりの取り方は失敗しない見積もりの取り方にまとめています。

条文は「大規模の修繕」も名指ししている

リフォームで確認申請が要るかどうかの分かれ目は、建築基準法第6条の書きぶりにあります。同条は、建築する場合だけでなく「これらの建築物の大規模の修繕若しくは大規模の模様替をしようとする場合」にも、着手前の確認を求めています。

そして手続きの中身はこうです。「確認の申請書を提出して建築主事又は建築副主事」の確認を受け、「確認済証の交付を受けなければならない」。義務を負うのは建築主、つまり工事を頼んだ側です。また同条は、確認を受けた計画を変更する場合についても「国土交通省令で定める軽微な変更を除く」として、軽微でない変更には改めて確認が要ることを示しています。工事の途中で範囲が広がったときに、この点が問題になります。見積もりの段階で「確認申請の要否」と「要る場合は誰が出すか」を書面に残しておいてください。

よくある質問

Q. 内装を全部やり替えます。確認申請は要りますか。
A. 第2条第五号は「構造上重要でない間仕切壁」と「最下階の床」を主要構造部から除いています。内装の張り替えや間仕切りの変更が、この除外にとどまるなら大規模の修繕にはあたりません。ただし柱や梁に手を入れるなら別です。

Q. 屋根の葺き替えは対象ですか。
A. 屋根は主要構造部の一種です。その過半を修繕するなら第2条第十四号の「大規模の修繕」にあたります。そのうえで、建物が第6条第1項の一号か二号に当たるかで確認申請の要否が決まります。

Q. 外壁の塗装はどうですか。
A. 塗装が壁という主要構造部の「修繕」や「模様替」に当たるかは、工事の中身によります。条文は部位と割合で線を引いているので、下地や構造に手を入れない仕上げだけの工事は、この記事では判断できません。特定行政庁に確認してください。

Q. 平屋なら何をしても申請不要ですか。
A. 大規模の修繕・模様替については、第6条第1項が一号・二号の建築物を対象にしています。ただし増築・改築・移転は「建築」なので別の話になり、三号の建築物でも対象です。

この記事で確認できなかったこと

工事費用や申請手数料は書いていません。公的機関が公表している価格を確認できていないためです。

「過半」をどう測るか(面積か、部材の本数か)の実務的な運用、別表第一(い)欄に挙がっている特殊建築物の用途の一覧、防火地域や既存不適格建築物に関する取り扱いも、条文の文言を超えるためこの記事では扱っていません。個別の工事が該当するかは、着工前に特定行政庁の建築指導課で確認してください。

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まとめ

リフォームで確認申請が要るかどうかは、二段階で決まります。

一段目は工事の中身です。第2条第十四号・第十五号は「主要構造部の一種以上について行う過半の修繕/模様替」を大規模と定義しています。「一種以上」なのでどれか一つでよく、「過半」なので半分を超えるかどうかで切れます。しかも第2条第五号は最下階の床・屋外階段・構造上重要でない間仕切壁を主要構造部から除いています。

二段目は建物の規模です。第6条第1項が大規模の修繕・模様替について挙げているのは第一号と第二号の建築物だけです。二階建て以上または延べ面積200平方メートル超なら二号に当たります。同じ工事でも、平屋か二階建てかで結論が変わります。

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