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コンセント交換に資格は要る?|電気工事士法の「軽微な工事」6つに当たらない理由

公開 2026-09-05|更新 2026-09-12|修繕ナビ編集部

コンセントが焦げた、差し込みがゆるい、増設したい。ホームセンターに部品が売っているので自分で替えられそうに見えますが、コンセントの交換は電気工事士の資格が要る作業です。

これは業者側の言い分ではなく、法律と政令に書いてあります。どこまでが資格の要らない作業で、どこからが要るのか。条文にあたって線を引きます。

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資格が要ると定めているのは電気工事士法 第三条

電気工事士法の第三条第二項はこう定めています。

「第一種電気工事士又は第二種電気工事士免状の交付を受けている者(以下「第二種電気工事士」という。)でなければ、一般用電気工作物等に係る電気工事の作業(一般用電気工作物等の保安上支障がないと認められる作業であつて、経済産業省令で定めるものを除く。)に従事してはならない」

一般用電気工作物とは、ざっくり言えば一般の住宅の電気設備です。つまり家のコンセントや配線をいじる作業は、原則として電気工事士でなければ従事できません。

違反したときの定めもあります。第十四条は「第三条第一項、第二項又は第三項の規定に違反した者は、三月以下の拘禁刑又は三万円以下の罰金に処する」としています。資格の要る作業を無資格で行うことは、罰則のある違反です。

出典:電気工事士法(昭和三十五年法律第百三十九号)(2026-09-05 確認)

ただし「軽微な工事」は資格が要らない。その6つ

同じ法律の第二条第三項に、逃げ道が用意されています。「この法律において「電気工事」とは、一般用電気工作物等又は自家用電気工作物を設置し、又は変更する工事をいう。ただし、政令で定める軽微な工事を除く」という部分です。

その「政令で定める軽微な工事」が、電気工事士法施行令の第一条に6つ並んでいます。

号軽微な工事の内容(要約)
一600V以下の差込み接続器・ソケット・スイッチなどにコードやキャブタイヤケーブルを接続する工事
二600V以下の電気機器や蓄電池の端子に電線をねじ止めする工事
三600V以下の電力量計・電流制限器・ヒューズを取り付け/取り外す工事
四電鈴、インターホーン、火災感知器、豆電球などに使う小型変圧器(二次電圧36V以下)の二次側の配線工事
五電線を支持する柱・腕木などの工作物を設置/変更する工事
六地中電線用の暗渠または管を設置/変更する工事

ここが判断の分かれ目になります。第一号をよく読むと「接続器にコードを接続する工事」であって、「接続器そのものを取り付ける工事」ではありません。コンセント(法令では差込み接続器)を壁から外して新しいものに替える作業は、この6つのどれにも当てはまりません。

つまりコンセントの交換や増設は軽微な工事ではなく、電気工事士の資格が必要ということになります。延長コードを挿す、機器のプラグを差し替えるといった行為とは別の話です。

出典:電気工事士法施行令(昭和三十五年政令第二百六十号)第一条(2026-09-05 確認)

自分でやれることと、やれないこと

やりたいこと資格根拠
延長コードやテーブルタップを使う不要工事ではない
機器のプラグにコードをつなぐ不要施行令第一条 第一号
電気機器の端子に電線をねじ止めする不要施行令第一条 第二号
コンセント本体を交換する要軽微な工事に該当しない
コンセントを増設する・移設する要同上
スイッチを交換する要同上

作業に来た人が有資格者かどうかは、その場で確かめられます。電気工事士法の第五条第二項は「電気工事士、特種電気工事資格者又は認定電気工事従事者は、前項の電気工事の作業に従事するときは、電気工事士免状、特種電気工事資格者認定証又は認定電気工事従事者認定証を携帯していなければならない」と定めています。免状は携帯が義務なので、見せてもらえます。

出典:電気工事士法 第五条(2026-09-05 確認)

見積もりを取るときに確認すること

工事費の相場は、公的機関が公表している資料を確認できなかったためこの記事では金額を書きません。代わりに、複数社を比べられる形にする方法を挙げます。

インターホンの交換も同じ法律の話ですが、条件によって資格が要る場合と要らない場合に分かれます。そちらはインターホンの交換は自分でできる?にまとめました。

無資格業者・悪質な業者を見分けるポイント

コンセント工事を依頼する相手を選ぶとき、金額の高い安いだけでなく、次の点を手がかりにすると判断材料が増えます。

これらはいずれも、電気工事士法が定める資格・免状携帯の仕組みや、見積書の内訳という記事内で触れてきた要素を、依頼者側の確認行動に置き換えたものです。

依頼から施工までの一般的な流れ

金額を伴わない範囲で、コンセント交換・増設を業者に依頼する際の一般的な手順を整理します。物件の状況や業者によって順序や呼び方は前後します。

よくある質問

無資格の知人に頼んだ場合、法律違反になるのは誰か?

電気工事士法第三条第二項は、資格を持たない者が電気工事の作業に「従事してはならない」と定めています。つまり実際に作業を行った人が対象で、第十四条の罰則(三月以下の拘禁刑又は三万円以下の罰金)もその作業に従事した者に向けられた規定です。頼んだ側を直接罰する規定は、この条文の範囲では確認できません。

賃貸物件でコンセントが壊れた場合はどうすればいいか?

この記事は電気工事士法の資格要件を扱ったもので、賃貸借契約上の修繕義務の所在(貸主・借主のどちらが手配するか)は民法や賃貸借契約の内容によって決まる別の問題です。法律の観点から言えるのは、貸主・借主のいずれが手配する場合でも、コンセント本体の交換作業自体は電気工事士法上、第二種電気工事士以上の資格を持つ者でなければ従事できないという点です。

DIYでできる電気工事とできない電気工事の境目は?

電気工事士法施行令第一条が定める6号の「軽微な工事」に当たるかどうかが境目です。延長コードの使用や、機器の端子への電線のねじ止め、電力量計・ヒューズの取り付け・取り外しなどは軽微な工事として資格が不要とされています。一方、コンセントやスイッチ本体を壁に固定する形で交換・増設・移設する作業は、この6号のいずれにも当たらないため、電気工事士の資格が必要です。

電気工事士の資格の種類(第一種・第二種)の違いは?

電気工事士法上、免状は第一種電気工事士と第二種電気工事士に分かれています。一般住宅などの一般用電気工作物等の工事には、第二種電気工事士以上の資格(第二種または第一種)が必要と定められています。第一種と第二種で扱える工事の範囲は同法上異なりますが、その詳細な線引きは本記事で扱う一般用電気工作物の範囲を超えるため、ここでは資格区分が存在するという事実にとどめます。

認定電気工事従事者とは何か?

電気工事士法第五条第二項には、電気工事士のほかに「特種電気工事資格者」「認定電気工事従事者」という資格区分への言及があり、これらにも認定証の携帯義務が定められています。いずれも同条に基づき、作業時に証の提示を求められる点は電気工事士免状と同様です。

この記事で確認できなかったこと

コンセント交換・増設の工事費の相場は書いていません。公的機関が公表している金額を確認できなかったためです。

集合住宅の場合、共用部分と専有部分の区分によって管理規約上の手続きが要ることがありますが、規約は物件ごとに違うのでこの記事では扱っていません。

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まとめ

コンセント本体の交換・増設・移設は、電気工事士法施行令 第一条が定める「軽微な工事」6つのどれにも当たらないため、第二種電気工事士以上の資格が必要です。無資格で従事した場合、電気工事士法 第十四条により三月以下の拘禁刑または三万円以下の罰金と定められています。

資格が要らないのは、接続器にコードをつなぐ、機器の端子に電線をねじ止めする、電力量計やヒューズを付け外しする、といった範囲までです。

依頼するときは免状の提示を頼めます。携帯が法律上の義務だからです。金額を比べる前に、そこを確かめてください。

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