本サイトのコンテンツにはプロモーション(広告)が含まれます
トップ › 給湯器 › 給湯器の888を無視するとどうなるか|法定点検の対象は石
FIG.224 — 給湯器

給湯器の888を無視するとどうなるか|法定点検の対象は石油給湯機と石油ふろがまの2品目だけ

公開 2026-09-05|更新 2026-09-05|修繕ナビ編集部

給湯器のリモコンに「888」や「88」が出ると、点検の案内が届きます。そこで気になるのが「これは受けなければいけない点検なのか」です。

結論から書きます。点検が法律の枠組みに乗るかどうかは、燃料で分かれます。いま法律が「特定保守製品」として名指ししているのは石油給湯機と石油ふろがまの二つだけで、ガスの給湯器は入っていません。この記事では消費生活用製品安全法と同法施行令の条文に当たって、その線を引きます。表示の意味と消し方は888・88の表示そのものの記事にまとめています。

給湯器の故障・お湯が出ないは最短即日で対応

費用は依頼先で大きく変わります。相場の確認は、無料でできる複数社見積もりの比較が近道です。

無料でまとめて見積もり ▶

法律が「特定保守製品」と呼んでいるもの

まず定義です。

消費生活用製品安全法第2条第5項「この法律において『特定保守製品』とは、消費生活用製品のうち、長期間の使用に伴い生ずる劣化(以下『経年劣化』という。)により安全上支障が生じ、一般消費者の生命又は身体に対して特に重大な危害を及ぼすおそれが多いと認められる製品であつて、使用状況等からみてその適切な保守を促進することが適当なものとして政令で定めるものをいう。」

最後が「政令で定めるもの」です。つまり中身は法律ではなく政令を見ないと分かりません。

出典:e-Gov法令検索 消費生活用製品安全法 第2条第5項(2026-09-05確認)

その政令に載っているのは、二つだけ

同法施行令第4条「法第二条第五項の特定保守製品は、別表第三に掲げるとおりとする。」

では別表第三に何が書いてあるか。全文がこれです。

別表第三(第四条関係)
一 石油給湯機
二 石油ふろがま

二行で終わりです。ガス給湯器、ガスふろがま、電気温水器、エコキュートは、ここに載っていません。

この表はもともと九品目ありました。減ったことは、政令の附則にはっきり書かれています。

同令 附則(令和三年八月一日施行)第2条(要旨)この政令による改正前の別表第三に掲げる製品のうち、この政令による改正後の別表第三に掲げられていないもの(『除外対象製品』)……については、なお特定保守製品とみなして所定の規定を適用する。

「改正前にはあったが改正後には無いもの」という書き方で、外れた品目があることを前提に経過措置を置いています。ガスの給湯器が対象から外れたのは、この令和3年8月1日の改正です。

出典:e-Gov法令検索 消費生活用製品安全法施行令 第4条・別表第三・附則(2026-09-05確認)

特定保守製品なら、法律は誰に何をさせるのか

石油給湯機・石油ふろがまであれば、次の条文がそのままかかります。

第32条の5(点検期間等の設定)特定製造事業者等は……次の事項を定めなければならない。一 標準的な使用条件の下で使用した場合に安全上支障がなく使用することができる標準的な期間として設計上設定される期間(『設計標準使用期間』)/二 設計標準使用期間の経過に伴い必要となる経年劣化による危害の発生を防止するための点検……を行うべき期間(『点検期間』)

第32条の6(製品への表示等)は、製品に設計標準使用期間と点検期間の始期及び終期を表示させ、さらに所有者票の添付を求めています。

第32条の7(引渡時の説明等)は、売る側に「経年劣化により危害を及ぼすおそれが多く、適切な保守がなされる必要がある旨」の説明を義務づけています。

第32条の17(点検実施義務)特定製造事業者等は……点検の実施を求められたときは、正当な理由がある場合を除き……当該特定保守製品の点検を行わなければならない。

並べると分かります。この制度が「しなければならない」と言っている相手は、ほとんどがメーカー側です。期間を決めるのも、表示するのも、求められたら点検するのも、製造・輸入事業者の義務として書かれています。

出典:e-Gov法令検索 消費生活用製品安全法 第32条の5・第32条の6・第32条の7・第32条の17(2026-09-05確認)

持ち主側の条文は「努める」。ただし貸す側は書き方が違う

所有者について書いた条文は一つだけで、しかも二項に分かれています。ここが読みどころです。

第32条の16第1項「特定保守製品の所有者は、当該特定保守製品について、経年劣化に起因する事故が生じた場合に他人に危害を及ぼすおそれがあることに留意し、特定保守製品の保守に関する情報を収集するとともに、点検期間に点検を行う等その保守に努めるものとする。」

同条第2項「特定保守製品を賃貸の用に供することを業として行う者は、特定保守製品の保守に関する情報を収集するとともに、点検期間に点検を行う等その保守に努めなければならない。」

文末を見比べてください。第1項は「努めるものとする」、第2項は「努めなければならない」。賃貸に出している側のほうが強い書き方です。罰則が付いているわけではありませんが、条文がこの二つを書き分けているという事実は、賃貸物件で点検の話が出たときの立ち位置を決めます。

実務でもここは同じ向きに扱われています。ノーリツの案内も「賃貸物件にご入居の場合は、持ち主(貸主)さま、または管理会社さまへご連絡願います」としています。

出典:e-Gov法令検索 消費生活用製品安全法 第32条の16・ノーリツ「88/888がリモコンに表示されたお客さまへ」(2026-09-05確認)

ではガス給湯器の888は何なのか

法律の枠の外にある、メーカーが自分で決めて出しているお知らせです。ノーリツは公式にこう説明しています。

ノーリツが案内の中で「法定点検」と「あんしん点検」を並べて書いているのは、石油機器かガス機器かで、乗る枠組みが違うからです。

出典:ノーリツ「88」「888」表示とは?・ノーリツ「88/888がリモコンに表示されたお客さまへ」(2026-09-05確認)

点検の料金は、メーカーが公表している

受けるかどうかを決める材料として、金額が出ています。点検料金は利用者の負担で、作業前に提示されると案内されています。

区分点検料金(税込)技術料(諸経費含む)出張料
ふろがま(単機能)10,010円6,710円3,300円
ふろ給湯(暖房)機器11,000円7,700円3,300円

作業時間の目安は60分、点検項目は省令基準とノーリツ自主基準を合わせておよそ30項目と説明されています。着火回数の確認も項目に入っており、表示回数×100回で知らせるとされています。

出典:ノーリツ「88/888がリモコンに表示されたお客さまへ」点検費用・所要時間(2026-09-05確認)

訪問してくる業者への向き合い方

888が出る時期は、外から見て分かる買い替えの合図でもあります。だから点検を名乗る訪問が増えます。ノーリツも公式ページに「定期点検を装った訪問販売にご注意ください」と掲げています。

条文の側から言えることは一つです。この制度は所有者に点検を強制していません。第32条の16第1項の文末は「努めるものとする」で、しかもガス給湯器はそもそも別表第三に載っていません。「法律で義務づけられているので今日点検します」と言われたら、その前提を確認してください。点検商法の見分け方は点検商法の見分け方に、給湯器の作業に必要な資格は給湯器交換の資格にまとめています。

よくある質問

Q. 888を無視して使い続けても違法ですか。
A. 違法という書き方の条文はありません。ガス給湯器は施行令別表第三に載っておらず、載っている石油給湯機・石油ふろがまでも、所有者側の条文は第32条の16第1項の「努めるものとする」です。

Q. うちは石油給湯機です。何が変わりますか。
A. 特定保守製品なので、製品に設計標準使用期間と点検期間の始期・終期が表示されているはずです(第32条の6)。所有者票でメーカーに所有者情報を出しておくと、点検時期の通知を受け取れます。

Q. 賃貸です。誰が点検を頼むのですか。
A. 第32条の16第2項は、賃貸を業として行う者に「点検を行う等その保守に努めなければならない」としています。メーカーの案内も、賃貸入居中は貸主または管理会社へ連絡するよう求めています。

Q. 表示を消せば点検しなくていいですか。
A. 消す操作は一時的で、一定期間が経つと再表示されるとメーカーが説明しています。表示は機器の使用期間が設計上の目安を超えた合図なので、消すことと機器の状態は別の話です。

この記事で確認できなかったこと

交換工事の相場は書いていません。公的機関が公表している価格を確認できていないためです。

他社の点検料金も、各社の公表資料を横断して確認できていないので載せていません。石油給湯機の点検期間が具体的に何年に設定されているかも、機種ごとの表示によるためこの記事では特定していません。手元の機器がどちらなのかは、本体の銘板と取扱説明書で確認してください。

PR | 無料見積もりサービス
給湯器の故障・お湯が出ないは最短即日で対応
費用は依頼先で大きく変わります。お湯が出ない.comなら、複数社の見積もりを無料でまとめて比較できます。
無料で見積もりを取る ▶

まとめ

888・88は、メーカーが設計上の標準使用期間を超えたことを知らせる表示です。それが法律の点検制度に乗るかどうかは燃料で分かれます。

施行令第4条が指す別表第三に載っているのは、石油給湯機と石油ふろがまの二つだけです。ガス給湯器は令和3年8月1日の政令改正で外れており、附則はその品目を「除外対象製品」と呼んで経過措置を置いています。

そして制度が「しなければならない」と書いている相手は、主にメーカーです。所有者は第32条の16第1項で「努めるものとする」、賃貸に出している側は第2項で「努めなければならない」。点検を断ることは違法ではありませんが、賃貸なら連絡先は貸主か管理会社です。

RELATED — 給湯器

給湯器の他のガイド

※ 記載の費用はいずれも目安です。建物の状態・地域・時期により変動するため、正確な金額は必ず複数社の見積もりで確認してください。